14話 ページ14
『…っ』
釘「惨い…」
伏「3人…でいいんだよな」
進んだ先で目にしたものは、下半身がない1人の遺体と人間の遺体であろう丸い塊が2つ。そして虎杖は状態がまだ良い、上半身のみの遺体に駆け寄り胸に縫い付けてある名前を確認した。
虎「この遺体、持って帰る…あの人の子供だ。顔はそんなにやられていない」
釘「でもっ」
虎「遺体もなしで死にました、じゃ納得できねーだろ」
すると伏黒は虎杖の首根っこをグイッと引っ張り上げ口を開いた。
伏「あと2人の生死を確認しなきゃならん。その遺体は置いていけ」
虎「振り返れば来た道が無くなってる!後で戻る余裕はねぇだろ」
伏「"後にしろ"じゃねぇ"置いてけ"っつったんだ
ただでさえ助ける気のない人間を、死体になってまで救う気は俺にはない」
伏黒がそこまで言うと、今度は虎杖が伏黒の首元を掴んだ。
虎「どういう意味だ」
伏「ここは少年院だぞ。呪術師には現場のあらゆる情報が事前に開示される。ソイツは無免許運転で下校中の女児を跳ねてる、2度目の無免許運転でだ!お前は大勢の人間を助け、正しい死に導く事に拘ってるな。
だが、自分が助けた人間が将来人を殺したらどうする」
虎「じゃあなんで俺は助けたんだよ!!」
伏「……」
『そ、そこまでにしよ!今仲間割れは良くない…』
釘「そーよ!いい加減にしろ!時と場所をわきm」
『っ!野薔薇!』
虎「釘…崎…」
釘崎はいきなり地面に吸い込まれていき、そして…
『…っ!』
伏「龍ヶ崎!!」
『出口で落ち合おう!』
Aも吸い込まれてしまった。
そして玉犬を確認したら、血まみれの姿で壁にめり込んでいた。
『いったぁ…ここは…』
真っ暗な視界の中呪霊の気配をウヨウヨ感じる…
『これくらいなら、余裕…かな。とりあえず出口を確保して、伊知地さんを呼ばないと…』
Aは出てくる低級呪霊を片っ端から倒して行く。1人の状況はAにとって逆に有利。味方の安全を気にせず術式を使えるからだ。
『雹零呪術、雹牙(ヒョウガ)』
呪力で構築された複数の鋭利な氷柱を相手に向かって砲撃する術式。この術式で呪霊をどんどん貫いて行く。こうして手当たり次第、扉を開けては進みを繰り返しやっと…
バンッ
『…っ!…外?』
伊「!!龍ヶ崎さん!…1人ですか?」
『という事はまだ誰も来てないんですね…』
やっと辿り着いたAだったが、まだ他の皆が来てない事に焦りを感じていた。
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作者名:かえさ | 作成日時:2020年12月14日 11時