10話 ページ11
ー小学校高学年ー
no side
『ここは、分子と分母を入れ替えて、こことここをかけて計算するんだよ!』
翔「おぉー!なるほど!じゃあこれも…こことここをかけて…っと!」
西日が差し込む教室でAは日向に勉強を教えていた。授業中寝ていた日向に先生が放課後ノート5ページ分問題を解いて持ってこい、との指令が入ったからだ。
翔「っしゃ!できた!」
『どれどれ〜』とノートを覗くAの顔を日向は気付いたら見惚れていた。
翔「…(かわいいなぁ)」
『うん、合ってる!じゃあ先生に出しに……っておーーい!私の顔になんかついてますかー??』
2.3秒の沈黙の後日向が声を上げた。
翔「俺Aの事好きだ!!」
『??私も好きだよっ!』
翔「……えっ」
『あ、あと◯◯ちゃんも好きだしー△△君も好き!あ、勿論夏ちゃんの事も大好き!』
翔「………….だなっ!よし!先生のとこ行こうぜ!」
満面の笑をAに向け、日向の初恋は呆気なく終わった。
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no side
翔「てな感じで、サラッと!」
管「いや、日向もサラッとしてんな!」
翔「この時、俺は恋愛としての好きには入れないんだなってすぐ悟ったっす!例え友達としての好きでも笑顔で俺にあぁ言ってくれた事は嬉しかったし、俺はそれで満足したっす!」
山「……今は下崎さんの事どう思ってるの?」
翔「そりゃ好きだ!でも今の好きはAと同じ位置の好き!それ以上でもそれ以下でもない!勿論困ってたら助けてやりたいしAが好きな奴出来たら全力で応援だってしたい!!」
東「大人になったな…(泣)」
管.大「「お父さん(笑)」」
月「ふっ。でも今ではその子がイジメられてるんだから可哀想だよね。」
「っ!おいっ!!」
翔「…は?誰のことだ。」
月「下崎さんだよ。あの人悪い噂が跡を立たないよね。雑誌のモデルもやってるらしいし、僕たちの学年で知らない人いないと思ってたけどもしかして知らなかった?まぁバレーの事しか頭にないからしょうがないか。」
「おい、それ以上は言うな!」
月「あれぇ、王様は知ってたんだ。」
翔「もしかして…掃除で誤って濡れたのも嘘だったのか?それも影山は知ってたのか?」
影山は黙るしかできなかった。まさかこんな形で日向にバレるとは思わないし、学年の大半が知ってる事だとも思ってもいなかった。
「なんで言わねえんだよ。あの時なんか声かけてあげられたかもしんねぇのに!!」
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ハルチャ(プロフ) - かえささんの小説が大好きで、影山夢と伏黒夢両方拝読させていただいております!2人とも自分の推しでもあるので、読んでいて本当に楽しいです!!有難うございます!! (2021年3月22日 23時) (レス) id: 5180ecc88d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:かえさ | 作成日時:2020年7月29日 12時