恋愛初心者 ４ 【Fischer's 】

悩みのタネ ページ5

Aside





あっ。

そういえば、結局シルクさんの好きな人のタイプ聞けてない……。


そう気がついたのは、無事マンションに着いた何時間も後だった。



……多分もう２度と聞く勇気なんて起こらないだろうなー。


はぁーっとため息をついて、仮の私の部屋(シルクさんの部屋の一室)に座り込んだ。




コンコン




「はい！」




部屋のドアをノックされて、私はピッと姿勢を正した。




シ「風呂あいたぞ〜…って、なんで正座？(笑)」


「なんででしょう…」




……っていうか、上着てくださいっ！

上半身裸のシルクさんにそう言いたくなるけど、グッと堪える。


だってここはシルクさんの家だし……！

私が慣れてないだけで、別に一般的に男の人が上脱ぐくらい普通のことなのかもだし……！


視線をシルクさんの方へ向けないようにしながら、心の中でそう唱える。




シ「……どこ見てんの？」


「うわっ！」




突然視界に入ってこないで〜〜！




「あ、あの、お風呂お借りしますっ！！」


シ「…？ おん」




ピューっとシルクさんの横を逃げるようにしてお風呂場へ向かった。



もーー、やだやだ。
普通にいられない自分がホントにやだ……！




「私、意識し過ぎ……」




こういう悩みについて相談に乗って欲しかったのに…！


なんて、ほんの少しだけ女子高生ちゃんたちを恨んだ。

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