恋愛初心者 ４ 【Fischer's 】

たぬき ページ37

Aside





「あのー。シルクさーん」


シ「……」




１５分後に起こしてって言われたから起こしに来たのに……。


腰に回された腕にハァーと、ため息をつく。


それにしても寝ながら抱きついてくるなんて、




「実は甘えん坊だったりして…」




スピー…と寝息を立てるシルクさんの頭をよしよしと撫でると、さらに腕が強まり密着させた顔をすりすりする。


可愛い……！


こういうのを母性本能って言うのかな。


胸の奥の方にキュンっと来てしまって、私はされるがままじっとしていた。




マ「おーーい、シルクー」


「あ」


モ「あれ、寝てんの？」




ハッとして再びシルクさんを揺すると、「そんなんじゃダメだ」とダーマさんが思いっきりシルクさんの頭を叩いた。




シ「い゛って！！！」


ダ「起きたか(笑)」




うわぁ、強引……(笑)




ン「シルク起きたんならさっそく動画撮ろー」


シ「おー」




頭をガシガシとかきながら寝室を出るシルクさんに「頑張ってくださいね」と声をかけると、シルクさんは思い出したように振り返った。




シ「あ、そーだ。A」


「はい」


シ「お前、もーちょっと食った方がいいんじゃね？」


「え？」


シ「腰、細すぎ」


「……なっ！！」




ニヤリと笑うシルクさんに、私の顔は一気に熱を帯びる。




「お、起きてたんじゃないですかっ！」


シ「まーね(笑)」





ーendー

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