恋愛初心者 ４ 【Fischer's 】

嫌い ページ19

シ「まず１個目。今日友達の家に泊まるんだっけ？」


「……」




さっきのライン……。

だけど、そんなのもちろん嘘だ。




シ「ホントはどこ泊まるつもりだった？」


「……う゛」




もう既に『友達の家』が嘘だっていうのは 確信してるっぽい。




シ「正直に言えよ」


「…………………ネカフェに」




半端ない威圧感に耐えきれず、かろうじて届いたか？ぐらいの声で言うと、シルクさんの方からため息が漏れた。




シ「んじゃ、２個目。 最近バイト終わりの迎えを断る本当の理由は？」


「……それ、は」




言えない。

本当の理由なんて言ってしまえば告白してるようなものだ。




シ「言いづらいなら質問変えるわ」




私が答えられないでいると、シルクさんはそう言いながら私の手首をつかむ手を強めた。




シ「お前の苦手な嘘までついてまで遠ざけたいほど 俺の事が嫌い？」


「……っ！」




嫌いなわけない。




シ「ちゃんと俺の目 見て答えて」




大好き。


だけど、今この想いを消すにはこう言うしかない。




「……嫌いです」

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