エイジVer. ページ2
あの人の髪は一体どうなっているのだろう
いくら染めてもキシキシにならないし
サラサラだし、おかげに髪色カッコイイし
いい匂いするし似合ってるし
多分今この地球で赤髪で1番髪サラサラ選手権をやったら
きっと彼が1位だろう
と、えいちゃんを見つめながら考えていたら
こっちの視線に気づいたみたいで
｢なに｣
｢髪サラサラすぎじゃない？｣
と言うと髪の隙間からこっちをちらっと見て
｢それよく言われるー｣
って気だるそうに答えた
まじイケメンすぎ
｢うざー。私キシキシ｣
と枝毛を探しながら言った
｢いいじゃん、別に今の髪色似合ってるし｣
なんて意外な答えが帰ってきたもんだから
ちょっとびっくりした
｢触らせて｣
ソファに座っているえいちゃんの隣に腰掛けて
そのサラサラな髪をわしゃわしゃしてみる
｢やば、いい匂いするし｣
｢きもい、スンスンしないで｣
｢エッセンシャルじゃん｣
さすがに引いたか？とか思ったけど
えいちゃんは｢ビンゴだわ｣
って苦笑いしながら言った
これはやばい。えいちゃんの安心感やばい。
私は堪らずそのままえいちゃんの胸に飛び込んだ
｢んー、暖かい｣
｢邪魔やー｣
｢あぎゃーお願い、もうちょっとこうさせて｣
｢それ小説とかによく出てくるやつじゃん｣
編集中でぐちぐち言ってるけど
ぎゅ、と抱きつけば、
ぎゅーっともっと強い力で抱き返してくる
それも痛くないようにね
｢悪い？｣
｢いーや全く｣
何やかんやで優しくて
｢ならいいや｣
｢一応これでも編集中なんだけど｣
とジトーっとした目と目が合ったけど
｢悪くないね｣
って言ってニコって笑ってくれる
｢てかお前重くない？｣
｢はぁ？！それは酷い！ほんとに！｣
｢正直太ったでしょ｣
｢何正直って！太ったに正直もクソもない！｣
｢ほらここの肉やばいし｣
｢これでもね…会社では佐々木希似って言われてるんだ(ドヤ)｣
｢佐々木違いだろ佐々木健介｣
｢バカタレ…もう…｣
｢…｣
｢もしかして寝た？寝たよね絶対これ｣
｢寝たな…はぁ…、よっと、｣
安心感に包まれて眠る私を
ひょいっと抱き上げ
ベッドに寝かせてくれた
｢おやすみ、ごめんね｣
と頬に小さく口付けをしてくれた
｢何やってんだか｣
と小声で言って部屋を出ていくえいちゃん
ちょっと起きてたなんて口が裂けても言えないことだろう
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作者名：しらごり | 作成日時：2019年1月30日 19時
