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事件解決ですか!? ページ6

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目黒 side



パトカーに乗って、いろんな所を走りながら犯人を捜す。
…あ、お伝えしていなかったですね。
パトカーと言っても、これは覆面車なので、ぱっと見では普通の車です。

外から見たら、苗字さんと僕は、ドライブデートしているように見えたりするのかな。
…いや、デートだなんて。まだ早いよ。



苗字「…今、違うこと考えてない?」


窓の外を見ながら話し掛けてきた苗字さん。
すみません、そのとおりです。


だなんて言えないから、「いえ!」と首を振っておいた。
鋭いな、苗字さん。
僕は邪念を追い払って、犯人捜しを再開させた。




苗字「ん……?」


暫くパトカーを走らせていると、小さく声を上げた苗字さん。
スピードを緩めて、苗字さんの視線の先を見ると、
街を歩く人の中で、頭一つ出ている男性が。


服装は……、ライトグレーのコート。
髪型も先ほど被害者さんから聞いた特徴と一致している。
苗字さんは署に連絡を取って、これから任意同行を求める旨を伝える。


場所的に、電車に乗る心配はなさそうだな。
運良く、男が向かう先には交差点がある。
その角には交番が。

苗字さんの指示で、赤信号で止まったところを僕が話し掛ける。
そのままパトカーに連行することになった。
うまくいくかな……、緊張する。

無意識に眉間を寄せていたのか、苗字さんが小さく笑い声を上げた。


苗字「目黒くん、怖い顔してる。」


ちょっと恥ずかしくなって思わず視線を彷徨わせると、
優しく腕を叩いて、「大丈夫だから」と言ってくれた。
目黒、元気になりました!



苗字さんの言うとおり、犯人と思われる男が交差点の信号で止まった。
素早く僕はパトカーから降りて、その男に駆け寄る。
少しだけ距離を取って、苗字さんが見守ってくれている。


目黒「ちょっとすみません。桜木署の者なんですけど。」


僕が引き止めた男は、話し掛けられたことに少し驚いていたが、
警察だと言うと、「ああ…。」と頷いた。

促すとおりにパトカーの後部座席に座る男に続いて、僕も乗り込む。
運転席に乗っている苗字さんが男に話し掛ける。


苗字「何故こうなっているか、お分かりですか?」


男はまた「ああ…。」と頷いたので、これから事情聴取を受けてもらうと伝えて、
苗字さんの運転で桜木署に戻ることになった。



あまりにも素直に従う男に驚きながらも、
僕は言葉では形容しがたい達成感を覚えていた。



これで、事件解決ですか!?



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僕、役立たずですか?→←捜査開始です!



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咲笑(プロフ) - 結と名乗る者(id: 361e8a8309)のコメントは、すべて削除致しました。感想と呼べるものではないコメントをいくつも一方的に残す行為は、悪質であり、異常としか言いようがありません。今後は私の作品の閲覧及びコメントを残す行為はおやめください。 (2023年4月22日 7時) (レス) id: 00e1bb9bdb (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:咲笑 | 作成日時:2020年3月27日 20時

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