その背中に呼び掛けて。 ページ39
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目黒 side
緊張であまり味の分からないナポリタンを食べて終えて、席を立つ。
さりげなく伝票を持ってレジに向かおうとする苗字さんの腕を掴んだ。
そして伝票を少し強引に受け取ると、そのままレジへ急ぐ。
今日は格好付けさせてくださいよ。
……いや、洋食屋さんのナポリタンとオムライスなんですけど。
名前「目黒くん、ごめんね。ご馳走になっちゃって。」
目黒「良いですよ、あのくらい。」
洋食屋を出て、のんびりと歩く。
このまま駅に向かって、そのままお互い別れるのかな。
今日はお酒は飲まなかった。
だって、お酒のせいでって思われたくないから。
名前「じゃあ、私こっちだから。」
苗字さんは駅のほうへ向かおうとしている。
お疲れ様、と微笑んで背中を向ける苗字さんを見つめていたけれど。
これじゃいつもと同じじゃないか。
また何も変わらずに、明日も普通に挨拶を交わすのか？
僕はその背中に思わず声を掛けた。
目黒「苗字さん！」
僕の声に驚いたのか、少し目を丸くしながら振り返る苗字さん。
どうしよう、次の言葉を考えてないよ。
でも僕は、気が付いたらこう言っていた。
目黒「苗字さん、もう少しだけ時間をくれませんか。」
僕の言葉に苗字さんは、少し戸惑いながらも優しく笑って頷いてくれた。
再び隣を歩ける嬉しさを噛み締めながら向かった先は、
いつか苗字さんに告白するなら此処、と決めていた場所だった。
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咲笑(プロフ) - 結と名乗る者（id: 361e8a8309）のコメントは、すべて削除致しました。感想と呼べるものではないコメントをいくつも一方的に残す行為は、悪質であり、異常としか言いようがありません。今後は私の作品の閲覧及びコメントを残す行為はおやめください。 (2023年4月22日 7時) (
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作者名：咲笑 | 作成日時：2020年3月27日 20時
