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第28話 ページ32

「おめでとう、解呪達成だね」


え、誰...?

誰しもが思ったが、あの綺麗な目を持つ人は五条先生しかいないと確信した。


「以前憂太が立てた仮説、面白いと思って調査したんだ。」

「憂太が正しかった。」

「里香が君に呪いをかけたんじゃない。”君とA”が里香に呪いをかけたんだ。」


”私”と憂太が呪いをかけた...?

呪いがかかったのは憂太だし、里香が好きなのは憂太だし、私は関係ないんじゃないの...?


分からない、分からないけど、呪いの原因が私にあるなら、
憂太と里香が長年苦しんできたのは私のせいじゃないか。


憂太には私と里香が付いてるだなんて勝手に言って、本当は全部私のせいだったなんて。


―――酷すぎる。


今回みんなが死にかけたのも、全部私のせいだ。


どうしよう、こんなんじゃ私―――




「A」


「里、香...?」


「ごめんね。ずっと辛い思いさせて。
信じてくれないかもしれないけど、私ずっとAの事好きだったんだよ。」


「Aじゃなくて憂太に呪いが付いたのは、
二人と繋がれるものが憂太との婚約指輪しかなかったから。
そしてあの時Aに攻撃的になっちゃったのは、
憂太との繋がりが婚約指輪の影響でAより強かったから。」


「A。私はAの事、ずーっと見守ってたよ。」


里香はそう言いながら、Aに微笑んだ。


「ごめん...ごめんね、里香。私の方が、私の方が酷いことしたの。
二人が婚約してるの知ってるのに、憂太の事好きになっちゃった。
里香の事も大好きなのに、憂太と里香の今の関係が大好きなのに...どうしてだろうね。」


「知ってるよ、そんな事。」


「だから、伝えに来たんでしょう?私はAの事大好きだよって。」



「私はもう、死んだことに変わりない。だからさ、A。」


「憂太と幸せになってれないかな。」


「―――っ、でも!」


「A、これはAへの妥協でも同情でもなんでも無い。私の本心なんだよ。」


「二人が幸せになることが、私にとっての幸せ。...Aもそうでしょ?」


「そう...だけど、いくら里香が許してくれても、憂太は...望んでないよ。」


「そんなの、気にすること無いよ。だって憂太はもうAの事―――」


「...やっぱりこの先は私には言えない。」




「絶対、憂太と幸せになってね。」



「え、ちょっと里香...!?」



そう言ったときにはもう、里香はいなかった。

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設定タグ:呪術廻戦 , 乙骨憂太 , 狗巻棘   
作品ジャンル:アニメ
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わっぱみがき#上弦の弐#万世極楽教 - 泣いた。全身の穴という穴、そして毛穴から涙がでた(?) (11月6日 15時) (レス) @page36 id: ba14ff85c6 (このIDを非表示/違反報告)
Yuuken(プロフ) - 完結おつかれさまでした!!大好きな作品です! (2021年7月7日 17時) (レス) id: 2de2b68dcc (このIDを非表示/違反報告)
さくら(プロフ) - 執筆お疲れ様です!いつも応援してます!!頑張って下さい‥!! (2021年7月7日 0時) (レス) id: 88c2d3353b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:碓氷エマ | 作成日時:2021年6月13日 16時

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