第25話 ページ29
「Aと真希さんに様子を見てくるからここで待ってろって言われたけど、大丈夫かな...」
帳が降りてから約10分が経過した今、Aと真希は戻ってきていない。
心配な気持ちはやまやまだが、待ってろと言われた以上動くことが出来なかった。
ゴゴゴゴゴ...
また、地響きだ...
これで何度目だろう。
もしこのまま待ってたいら、二人は死んでしまうかもしれない。
それは、絶対に駄目だ...!!
憂太は決意を固め、全速力で教室から出ていった。
「えっ、真希、さん...?」
「パンダ君...狗巻君...」
「A......」
そこには、血まみれになった同期4人の姿があった。
「本当は君にも生きてほしいんだ。でも、全ては呪術界の未来のためだから。」
「ゆ゛ぅ゛た゛.....」
「狗巻君!!」
「逃...げろ」
そう言い、棘は気を失ってしまった。
僕の大切な人達に...何をしたんだ。
憂太の怒りは沸点まで湧き上がり、刀を抜いた。
「来い!!里香!!」
「君を殺す。」
「ぶっ殺してやる。」
「まずは質より量。どう出る?呪いの女王。」
憂太は4人を安全な所に運び、反転術式を使った。
4人とも酷い怪我だ...
特に、真希さんが...
「A...真希さん...ゲーム、負けちゃうよ?ちゃんと頑張ってよ...」
「狗巻君とパンダ君も強制参加だからね。...死んだらホストやってもらうから。」
全員の手を交互に握りながら、憂太は死ぬなよと念を送った。
「ずるい、ずるい、い゛つも、Aばっかり!!!」
憂太の手元に居たはずのAは、里香の手元に抱えられていた。
「...何をしている。」
「その人は僕の大切な人だ。」
「何よりも、丁重に扱え...!!」
「あ、あ...」
「ごめんなさい、ごめんなさい!!」
「怒ら、ないで...」
「怒ってないよ。」
「嫌いにならないでぇ...」
「嫌いになんてならないよ。」
「―――僕は、Aも里香も大切なんだから。」
「おかえり。感動の会話は終わったかな?」
「続きを始めようか。」
「里香、アレをやる。」
「―――死ね。」
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わっぱみがき#上弦の弐#万世極楽教 - 泣いた。全身の穴という穴、そして毛穴から涙がでた(?) (11月6日 15時) (レス) @page36 id: ba14ff85c6 (このIDを非表示/違反報告)
Yuuken(プロフ) - 完結おつかれさまでした!!大好きな作品です! (2021年7月7日 17時) (レス) id: 2de2b68dcc (このIDを非表示/違反報告)
さくら(プロフ) - 執筆お疲れ様です!いつも応援してます!!頑張って下さい‥!! (2021年7月7日 0時) (レス) id: 88c2d3353b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:碓氷エマ | 作成日時:2021年6月13日 16時