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第18話 ページ21

「...へ?」


真希が、憂太の事が好き...?

そんなの、聞いたこともない。


Aはもう諦めたはずの憂太の話を聞いて、なぜか背筋が凍った。


「あんなの、見てりゃ分かるわよ。まあ、一応嫌でも長年一緒に居たわけだし。
第一、真希はああいうお人好しがタイプなのよ。」


「...今のあなたが言ってることなんて、信じる気にもなれないんだけど。」


もちろん、Aは真依の言っていることなんて信じていない。

だが、もし本当に真希が憂太を好きだったのなら―――


「別に信じてくれるなんて思ってないわよ。
ただ、あんたがグズグズしてる間に取られちゃうかもよ?
里香とかいうやつの事気にしてんのかもしれないけど、別に死んだんだからもういいんじゃない?」



プツンッ


Aの中で、何かが切れた音がした。


「...死んだからもういい?里香と憂太のお互いを好きな気持ちはどうでもいいって事?
ふざけるのもいい加減にしなさいよ。あなたに、あなたに何が分かるって言うのよ!」

「ごめんごめん。別に怒らせるつもりじゃなかったの。
ただ、事実を言っただけ。呪霊になったとしても、死んだことは変わりないでしょう?
里香が可愛そうだから、憂太の里香への想いを邪魔したくないからって言って善人ぶって、
本当はただ逃げてるだけなのが惨めだなって思っただけなのよ。」

「くっ...!」


Aは感情に任せて、無茶苦茶な攻撃をした。



今私は、すごく怒ってる。

でも、真依の言ってることが正しいのかもしれない。



―――善人ぶってる。



その通りだ。


自分が振られるのが怖いからって、全部全部、他の人のせいにしてるのかもしれない。



里香と憂太の関係を壊したくないっていうのは本当。


里香と憂太に申し訳無さを感じてるっていうのも、本当。


でも、自分が振られるのが怖いっていうのも―――



本当だ。


「そんな無茶苦茶な攻撃だったら当たらないわよ。」


真依はそう言いながら、Aの隙を優しく叩いた。


「...何?もっと強く攻撃してくるかと思った?...私だってそんな薄情じゃないわよ。」


そういい、真依はその場から立ち去った。

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設定タグ:呪術廻戦 , 乙骨憂太 , 狗巻棘   
作品ジャンル:アニメ
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わっぱみがき#上弦の弐#万世極楽教 - 泣いた。全身の穴という穴、そして毛穴から涙がでた(?) (11月6日 15時) (レス) @page36 id: ba14ff85c6 (このIDを非表示/違反報告)
Yuuken(プロフ) - 完結おつかれさまでした!!大好きな作品です! (2021年7月7日 17時) (レス) id: 2de2b68dcc (このIDを非表示/違反報告)
さくら(プロフ) - 執筆お疲れ様です!いつも応援してます!!頑張って下さい‥!! (2021年7月7日 0時) (レス) id: 88c2d3353b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:碓氷エマ | 作成日時:2021年6月13日 16時

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