後輩のゴヌクくん (ページ34)

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『今日はどこに行くの？』

身長差のせいで自然と上目遣いになるのは仕方ないが毎回慣れない

すぐに目を逸らしてしまう

ゴヌク「最近上映が始まったアクション映画があるんですけど、見に行きませんか？」

それ見たかったやつだ！と嬉しそうな笑顔を向けてくる

はい、天使です

多分俺は前世で世界を救ったのかもしれない

じゃないとこんな可愛い天使が俺とデートしてくれるなんてありえない

ショッピングモールの中にある映画館は休日だからか、人でごった返している

失敗した

もっと小さい映画館にすればよかった

Aさんを近くの椅子に座らし、チケットを購入しに行く

無事購入を終え、Aさんの元に向かうと、Aさんを座らせた場所を男2人が取り囲んでいる

その中に男に腕を掴まれているAさんがいた

あの野郎

すぐに男2人を肩でどかしてAさんを引っ張り抱き寄せる

男「は？痛ってぇな！何すんだよ！」

ゴヌク「お前らこそ俺の彼女に何してんの？」

その汚い手で触りやがって

男「なんだよ、男いたのかよ。紛らわしいことすんなよ」

そう言って男達は去ろうとするが、

ゴヌク「お兄さん達それで終わると思いますか？」

1人の男の腕を掴み力を、笑顔で圧をかける

男「…いたっ！す…すみませんでした」

ゴヌク「夜歩く時は気をつけてくださいね」

そう言って腕を離してあげると走って逃げて行った

『ゴヌクくん…？』

俺の腕の中にいるAさんは不安そうに俺の名前を呼ぶ

ゴヌク「もう大丈夫ですよ。映画まで時間あるので、服でも見ましょうか」

頭を優しく撫でると、助けてくれてありがとうと言ってくれた

街を歩く時も映画館にいる時も周りの男は必ずAさんに一度視線を向ける

俺が横にいるとすぐに逸らすからいいけど、俺がいないとさっきみたいに絡まれる

可愛すぎるのも難点だな…

全身を隠して歩かせたい

少しメンヘラ気味になる自分が気持ち悪い