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あの・・・どうでもいいけど、俺はずっと頭が痛いんですけど・・・。
「早くこれを書き留めておかなくちゃ！」
「続きが気になるぅ〜！！」
次第に二人はジタバタし始めた。
その時、遠くのほうからサイレンの音がしてそれは徐々に近くなった。
「あら大変。
妄想話に花を咲かせてしまって、すっかりこのお方のこと忘れてたわ」
「ああ、私としたことが・・・」
救急車がすぐそばで停車し、中から救急隊員が三人降りて来た。
「大丈夫ですか！」
三人のうち二人が俺に話しかけ、一人は三田さんたちに状況を聞いているようだ。
「お名前は言えますか」
言いたいけど、声が出ない。
俺が残り少ない力で首を振る。
「すぐ搬送しますから安心して下さいね」
その言葉に俺はようやく胸をなで下ろす。
相変わらず頭は痛い。
救急隊員が慣れた手つきで俺をストレッチャーに乗せようとしていた。
その傍らで三田さんたちは何やら揉めている様子。
「だから私たちは急いでいると言ってるでしょう？」
「もう時間がなんです」
「いや、しかし事故の状況を詳しく聞かないと・・・」
「全国津々浦々の妄想女子たちがレジェンド権田原真知子の作品を今か今かと待ち望んでいるんですよ！？
それなのにあなたときたら・・・責任取れるんですかっ！」
「あの・・・何の話ですか？」
「妄想の話です！！」
「・・・はい？」
「とにかく！
私たちが駆け付けた時はもう轢いた車はいませんでした。
で、この方は横断歩道に倒れていました。
それ以上は何も知りません。
はい、これでいいでしょう？」
三田さんがイライラした様子で投げやりに答える。
「だったらせめてあなた方の名前と連絡先を・・・」
困り果てている救急隊員。
そんな彼に対して彼女らは笑顔でこう答えた。
「私たち、名を名乗るほどの者じゃありません」
「ただの通りすがりの妄想女子ですから」
通りすがりの妄想女子って一体・・・。
それから彼女たちは風のようにその場を去って行った。
それから救急車に乗せられた俺。
呼吸器やよく分からない管なんかを取り付けられながら、俺はおもむろに目を閉じる。
なんだかすごく疲れた。
結局あの二人は何者だったのだろう。
そうして俺は静かに意識を失った。
業務連絡：三田さんと権田原さんにつきましては、《完結》妄想女子・権田原真知子のユウウツの通りです。
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花咲*(プロフ) - なつさん^_^大好きなお話また、読み返して萌を頂いてます。このお話も大好き。 (2020年11月22日 14時) (
レス) id: 7a9a23c4d1 (このIDを非表示/違反報告)
なつ(プロフ) - まったりやさん» まったりやさん、こんばんは！レスが遅くなってスミマセン！！しばらくツクを開いておりませんでした(-_-;)ゴメンナサイ。さてさて。なんとか完結しましたが、最後はあの方たちも再登場でドタバタでした（笑）楽しんでもらえたのなら良かった♪最後までありがとう！ (2020年3月8日 22時) (レス) id: 3dbb952a56 (このIDを非表示/違反報告)
まったりや(プロフ) - なつさん、完結＆後日談、ありがとうございます。レジェンド御一行に再開できてお礼も伝えられて良かった良かった。リアルの雑音（？）もある中ですが、なつさんの描く物語には癒やしと楽しさがまさに泉の如く溢れていますね。でもなつさん、無理はしないでくださいね。 (2020年2月27日 13時) (レス) id: 4ac657099e (このIDを非表示/違反報告)
なつ(プロフ) - じゅーくろーさん» じゅーくろーさん、こんばんは！こちらこそ最後までお付き合いありがとうございました！潤くんには少しかわいそうな展開でしたが、今は心から二人を祝福してくれているでしょう。やっぱり山はハッピーエンドじゃないと！！ (2020年2月19日 0時) (レス) id: 3dbb952a56 (このIDを非表示/違反報告)
なつ(プロフ) - 葉子さん» 葉子さん、こんばんは！やっとやっと完結！最後までお付き合いありがとうございました♪なんとかハッピーエンド。山はやっぱりこうでなくちゃ！！過去作品も読んで下さってありがとうございます。今度感想教えて下さいね☆ (2020年2月19日 0時) (レス) id: 3dbb952a56 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：なつ
| 作成日時：2019年11月14日 0時
