39 ≪the past≫ ページ39
「なんだ・・・勘違いなんだ・・・」
「そうですよ！
アイツが彼女とかありえないし！！」
「そうだったんだ・・・良かった・・・」
「え・・・」
誤解が解けてなぜかホッとしたような顔をした櫻井さんに、今度は俺は目が点になる。
“良かった”ってそれは一体どういう意味なんだ！？
「あーーーっ、違うんです！
今のに特に深い意味はなくて！！
だから、そのつまり、また来週も気兼ねなく大野さんと飲みに行けるなと思ったので・・・」
「あぁ・・・」
そういう意味か。
「別に大野さんを口説こうとかそういうつもりはっ・・・」
「分かってますって！」
「もうヤダなぁ・・・」
赤い顔を両手で覆い、櫻井さんは自分の勘違いを恥ずかしがっていた。
それからしばらくして彼は顔を上げ、俺をじっと見つめる。
「大野さん」
「なんですか？」
「えっと・・・また来週会えますか？」
「俺はそのつもりでしたけど？」
当然のように答えると、櫻井さんの顔が綻んだ。
そして彼は前のめりになって俺に問う。
「大野さんの一番大好物ってなんですかっ！？」
「え・・・大好物ですか？」
「はいっ」
「何かな・・・」
「じゃあ、肉と魚ならどっちが好きですか！？」
「肉、ですかね」
「牛、豚、鶏ならどれが好きですか！？」
「えっと・・・強いて言えば豚ですかね・・・」
「豚ですねっ。
だったら今度は美味しいしゃぶしゃぶ屋さんはどうですか？
暑い季節に敢えてのしゃぶしゃぶもなかなかオツですよ！？」
「そ、そうですね・・・」
余りの勢いに俺は引き気味に答える。
櫻井さんは「いいお店、知ってるんです」と得意げに言った。
「大野さんっ」
「は、はいっ」
「もう一度確認しますけど、彼女さん、いないんですよね！？」
「はい・・・」
「で、松本さんとはただの腐れ縁でしたよね！？」
「そうですけど・・・」
「オッケーです！！」
一体、何がオッケーなんだろう・・・。
櫻井さんの突然の豹変ぶりに、俺はただただ圧倒された。
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なつ(プロフ) - ちたさん» ちたさん、おはよう！少しずつ二人の過去が分かってきましたが、まだまだ謎が多くて(笑)事の真相は もう少し先で。でもちたさん名探偵だからなんとなく分かってますよね？？ (2019年6月8日 6時) (
レス) id: c9214b2a41 (このIDを非表示/違反報告)
ちた(プロフ) - なつさん☆遂に心を通わせた昔の登場ですね。それにしても、こんなに素敵な二人なのに…。この後、二人に何があったのか！気になる！ (2019年6月6日 23時) (レス) id: 07a929c9a6 (このIDを非表示/違反報告)
なつ(プロフ) - smsさん» smsさん、こんばんは！二人の過去、やっぱり気になりますよね〜。徐々に分かってくるのでもうしばしお待ちを！更新遅めですが、最後までどうぞよろしくお願いしますm(__)m (2019年6月5日 22時) (レス) id: 3dbb952a56 (このIDを非表示/違反報告)
sms(プロフ) - なつさん。おはよう！更新ありがとう！読むたびに、ますます気になって仕方がない。何がこの2人にはあったのか。この先も楽しみに更新待ってまーす！ (2019年6月3日 6時) (レス) id: 0c7cc7edc1 (このIDを非表示/違反報告)
なつ(プロフ) - はるさん» はるさん、こんばんは！二人の過去に何があって、この先どうなるのか。ちょっとドキドキしますよね。このオハナシ、気に入ってもらえているようで、私も嬉しいです！！ありがとう♪ (2019年6月3日 0時) (レス) id: 3dbb952a56 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：なつ
| 作成日時：2019年5月7日 15時
