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ガクッと項垂れている俺にはお構いなしにみいちゃんは楽しそうに続ける。
「一度ハマっちゃったらマンガだけじゃ物足りなくなっちゃってネットでいろいろ漁ってたのね？
そしたら出会っちゃったの」
「・・・誰に？」
「三田さんと権田原さん」
誰、それ・・・？
「妄想女子界では有名な人なんだよ？」
「妄想・・・女子界・・・？」
つまり、みいちゃんの話を要約するとこういうことだった。
先日、修羅場が繰り広げれれた居酒屋で、松本さんに面白いからと“それ系”のマンガを勧められたみいちゃん。
興味をそそられた彼女は早速人気があるというそのコミックを購入し、『禁じられた愛』全九巻をここ数日で読破したのだという。
しかしながらそれだけでは物足りず、ネットで情報を漁っているところに妄想女子たちのコミュニティに遭遇し、勢いでそのオフ会に参加したらしい。
そこで出会ったのが三田さんと権田原さん。
三田さんはＢＬに関することなら知らないことはないというくらいの生き字引的存在で、権田原さんはその界隈でレジェンドと呼ばれているアマチュア小説家・・・なのだそう。
そんな二人に対して強い憧れを抱いたみいちゃんは、ここ最近三人でやり取りをしていたのだが、この妄想女子界で生き抜くためにはちゃんとした仕事には就きなさいと諭されたらしい。
だから大学を立派に卒業し、すでに内定をもらっていた地元の旅行会社に就職することに決めたのだということだった・・・。
「三田さんって本当に物知りでね？
この世界のことをなんでも教えてくれる優しい人なんだよ？」
「へぇ・・・」
「でね、権田原さんは女優の竹内優子にソックリで超美人なんだ〜。
スゴイでしょ！」
「・・・だね」
「私、三田さんと権田原さんみたいな素敵な女性になりたいから、地元で一から頑張ってみる！！」
「うん・・・」
「だから翔くんもこれ読んで元気出して！！
切なくて泣けるけど最後はハッピーエンドだから
純文学もいいけど、こういうのもたまにはいいもんだよ？」
みいちゃんは目をランランと輝かせていた。
俺は『禁じられた愛 〜僕と彼のいばら道〜』を手に持ったまま、頭が真っ白になっていた・・・。
それにしてもあれだけ落ち込んでいたみいちゃんをいとも簡単に手なずけるとは・・・。
三田さんと権田原さんとやら・・・恐るべし。
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なつ(プロフ) - Aireneさん» Aireneさん、おはようございます！翔さんにとって苦しい展開になってきました。次回からいよいよ最終章です。二人に試練の春が訪れますよ！なんとか感情追いついてきて〜！！ (2017年1月18日 8時) (
レス) id: c9214b2a41 (このIDを非表示/違反報告)
Airene(プロフ) - 今までの展開で一番胸が苦しいです…泣きながら走る翔さんの姿を想像するだけで涙が溢れてきました…どうか自分を見失わないで大野さんの心を繋ぎとめて欲しいです…なつさんの作品は喜怒哀楽の表現が豊富で感情が追いつきません！( ；∀；) 更新が待ち遠しいです！笑 (2017年1月17日 22時) (レス) id: 589352e60f (このIDを非表示/違反報告)
なつ(プロフ) - 緒直さん» 緒直さん、はじめまして！コメントありがとうございます♪ほかの作品も読んで下さったんですね、嬉しい！！しかも一気読みとか嬉し過ぎる・・・。幸せの絶頂からの急展開。最後までどうぞお付き合い下さいね！ (2017年1月17日 13時) (レス) id: 3dbb952a56 (このIDを非表示/違反報告)
なつ(プロフ) - 花咲*さん» 花咲*さん、コメントありがとうです！まさかの展開です。一体二人はどんな関係なのかお楽しみに！これからもハラハラドキドキしちゃって下さいね♪翔さん頑張れー！！ (2017年1月17日 13時) (レス) id: 3dbb952a56 (このIDを非表示/違反報告)
なつ(プロフ) - さとぽんさん» さとぽんさん、こんにちは！いよいよ物語も佳境に入って参りました。これから二人の間に大きな試練が待っています。先輩とＪはどんな関係なのか・・・乞うご期待くださいね♪次章でいよいよ完結です！！ (2017年1月17日 13時) (レス) id: 3dbb952a56 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：なつ
| 作成日時：2016年11月17日 2時
