超能力41 どうして君は ページ42
「命張るだけなら誰にでもできるじゃん。今回たくさんヒーローに重傷者が出たらしいじゃん？そんな人たちを今後も頼りに出来るかっつーと疑問だよね」
呆気無く深海王に敗れたC級ヒーローを一瞥しながら語る若者。彼の語りは一向に止まる気配はない。
「ま、結果的に助かったから良いんだけどさ。殆ど一般人と変わらないみたいな弱いヒーローは助けに来られても困惑するだけだからできれば辞めて欲しいな。やっぱヒーロー名乗るからには確実に助けてくれないとさ＿＿」
「お前いい加減にしろよ！」
若者の物言いに耐えきれなくなった他の市民が、彼の胸ぐらを勢い良く掴む。
ようやく苛立った雰囲気に気が付いた若者は汗を垂らした。しかし、自分の意見をいう事は止めなかった。
「なんで？何でオレが怒られないといけないの？ヒーロー協会の活動資金は皆の募金が元になってるんだよ？お金払ってるからにはちゃんと守ってもらわないと困るよね！！？
実際今回はあのハゲてる人が一人で解決しちゃったわけだし無駄死にだったよね！」
「やめろって！」
「時間稼ぎなんて工夫すれば誰でも出来るしさ！他のヒーローって結局何もヒーローらしい活躍してなくね！？」
「兎に角助かったんだ！それでいいじゃないか！」
「そうよそうよ！確かに他のヒーローは活躍できなかったけど、ソコを突っ込むなんて性格悪いわよ！」
あまりの物言いに、今度は市民同士の争いが始まる。そこに、何を思ったのかサイタマが急に大きく聞こえるように笑い出した。
「あっはっはっはっはっは。いやーラッキーだった」
「ちょ、サイタマ...」
突然のサイタマの言葉に、Aは困惑したように顔を顰める。しかし、彼女の言葉をスルーし、サイタマは言葉を続けた。それは、思ってもみなかった言葉だ。
「他のヒーローが海神の体力奪ってくれたおかげでスゲー楽に倒せた〜。遅れてきて良かった。俺何にもやってないのに手柄独り占めに出来た〜」
どこか棒読みで言うサイタマの言葉に、Aはギョッと目を開く。
「ねえ、何訳のわかんない事言って...」
「あ！お前らちゃんと噂をまいとけよ！漁夫の利だろうが何だろうが最後に怪人を仕留めたのはこの俺だからな！本当はただ遅刻してきただけとかバラしたらぶっ飛ばすぞ！」
その言葉で漸くAは、サイタマの言葉の意図を理解した。
ああ、なんでアンタはそんな勇気があるんだ。Aは彼に頼ってばかりの自分が情けなく思えて仕方が無かった。
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りょんみょ - 続きめちゃくちゃ楽しみに待ってます！何度読み返しても面白い作品なので更新待ってます！無理せず投稿してください！ (2021年7月2日 23時) (
レス) id: fa046c7faf (このIDを非表示/違反報告)
夏終朝凪(プロフ) - すっっごく面白いです！！個人的に主人公の性格が好きです(笑)更新楽しみにしてます！作者さんのペースで頑張ってください！！応援してます！m(_ _)m (2020年5月26日 8時) (レス) id: 8142368f1e (このIDを非表示/違反報告)
鬼姫海咲 - 続きが…みたい…！ (2019年5月1日 18時) (レス) id: 5b9b2060aa (このIDを非表示/違反報告)
面白い！！！ - すごい面白いです！！！！続きがすごく気になります.........！！！更新頑張ってください！ (2018年8月22日 21時) (レス) id: 319344e928 (このIDを非表示/違反報告)
y07(プロフ) - リコさん» 面白く感じて頂けたなら幸いでございます！サイタマかっこいいですよね( *´艸｀)更新はマイペースに頑張ります！コメントありがとうございました！ (2018年6月23日 16時) (レス) id: 39439d4efd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：y07 x他1人 | 作成日時：2017年8月3日 23時
