お誘い ページ6
夏休みもすぐ目の前に迫ってきたある日の休日、スリザリンの女子寮へとリーマスがわざわざ私を訪ねてきた。
スリザリン生はリーマスを訝しげな目で見ている。皆「なんでここにグリフィンドールの奴が…」と言いたげな目をしていた。
これ以上彼を怪訝そうな目に晒すのは気が引けたので、私たちは寮をさっさと抜けた。
どこへ行くでもなく、ふらふらと構内を散歩しながらリーマスと話す。
「それで、どうしたの？リーマス」
「夏休みの予定を聞きにきたんだ」
私の夏休みは毎年ホグワーツに残り、適当に課題をやって過ごすというものだった。基本的にはホグワーツを出ないため、どこにも行かないし何の予定もない。
特別なことと言えば、偶に梟便でリリーやセブルス、マリーちゃんから手紙やプレゼントが来るぐらいだ。
「夏休みは特に何もないよ。ここに残ってるだけだし」
「そっか、それなら良かったよ。じゃあその予定、僕が少し埋めてもいいよね？」
「ん？どういうこと？」
ふふ、と意味ありげにリーマスは笑った。
「A、夏休みに僕の家に泊まりにおいでよ」
「リーマスの家？」
「そう。君のことを手紙で僕の両親に伝えたら、「是非我が家においで」と返事が来てね」
夏休みに急に家に訪問したら迷惑なんじゃ…、と思ったがどうやらリーマスのご両親公認らしい。
というか彼は私のことをなんと話しているんだ…？
「それで、返事は？」
「まあ、ご両親がOKなら」
「やった！」
リーマスは小さくガッツポーズをした後、嬉々としてくるりと踵を返した。
「それじゃあ、用はそれだけだよ。またね」
「うん、ばいばーい」
彼に手を軽く振り、別れを告げた。部屋に戻る途中で、脳裏に彼の喜んだ顔が思い浮かぶ。
友人とのお泊まりがそんなに嬉しかったのだろうか。それとも余程夏休みが暇だったのか。
まあ細かい事はいいか、と私もここに来て友人との初めてのお泊まりに胸を軽く踊らせるのであった。
＊＊
Aを我が家に招待できて本当によかった。
家に女の子を招くの初めてのことで、わくわくと胸が躍る。きっと今頃両親も喜んでいるだろう。
鼻唄を歌いながらスキップしたいくらい嬉しさがこみ上げてきた。
部屋に戻ると、早速ジェームズが僕に「何かあったのかい？」と問いかけてきた。恐らく顔に出ていたのだろう。
「凄く嬉しそうだね？どうしたの？」
「ふふ、内緒だよ」
あぁ、彼女と過ごす夏が待ち遠しい。
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桜丸 - 更新待ってます！ (2022年10月3日 15時) (
レス) @page28 id: cae0d8d8c8 (このIDを非表示/違反報告)
れいとーこ(プロフ) - たちばなさん» コメントありがとうございます〜！笑っていただけるとは…！！嬉しい限りでございます！モチベにつながります！本当にありがとうございます！ (2020年12月9日 22時) (レス) id: 04deb82a8f (このIDを非表示/違反報告)
たちばな - 更新楽しみにしてました！！見ていない間に2話も更新されてて秒で読んでしまいました笑 これからも頑張ってください！ (2020年12月9日 21時) (レス) id: 3ae7e914ee (このIDを非表示/違反報告)
れいとーこ(プロフ) - アヤキさん» うわーー！嬉しいお言葉ありがとうございます！私生活の都合で亀更新ですが、一応結末は決めているので気長にお楽しみください！ (2020年12月8日 22時) (レス) id: 04deb82a8f (このIDを非表示/違反報告)
アヤキ - 更新ありがとうございます！好きなお話なので定期的に見に来ていますwこれからも頑張って下さい、応援しています！ (2020年12月8日 17時) (レス) id: df8558907b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：れいとーこ | 作成日時：2020年5月10日 15時
