働きマン ページ42
ダンブルドア校長の紹介により、私は用意してもらった家の近くにある小さな八百屋さんでアルバイトをすることになった。働き口があるのは本当にありがたい。
そしてこんなちんちくりんの異邦人の小娘を雇ってくれたことにも感謝したい。
「A！このドラゴンフルーツ店前に出したら昼休憩に入っていいぜ！」
「ありがとうございます！そうします」
「嫁がとびきり美味い昼飯期待しとけってさ！」
「はは、それは嬉しいですね」
黄色くゴツゴツした皮に包まれたドラゴンフルーツが入った木箱を抱え、せっせと運んでいると丁度お腹の虫が鳴った。ランチがさらに楽しみだ。
働いてるうちは、学校であった嫌なことも忘れられる。それが私を少しだけ安心させた。
＊
「それじゃあ、今日は終わりだ。ありがとな！Aは働き者で助かる」
「こちらこそ、働かせてくださりありがとうございます！明日もよろしくお願いします」
「おうよ！これ、今日の給料な」
「うわ、こんなにたくさん！？」
「今日だけだ。明日はもっとこき使うからな！」
「あはは、ほどほどにお願いします…」
気前のいいご主人と優しい奥さんに見送られ、初日のバイトは無事終了した。
夕陽に照らされた帰り道、さて今晩のご飯はなにを食べようかと思ったその矢先のことだった。
道端に、何やら倒れている人がいた。体格からして男性だろう。地面に伏していて、まるで轢かれた蛙のようだ。
見つけた以上、放っておくことはできず、私は倒れている人に声をかけた。
「大丈夫ですかー？ちょっと？おーい」
しゃがみ込み、肩を揺すってやる。
目覚めないが息はしているようだ。この暑い日差しの中のことだから、熱中症だろうか。だとすれば早急に手当てをせねば危ない。命にだって関わる。
「身体、起こすからねー」
地面にうつ伏せのままでは呼吸しづらいだろう。そう思った私は、彼の体を反転させた。
「げっ、ブラック…！？」
反転させればあらびっくり。なんと倒れていた男性は喧嘩中のシリウス・ブラックだった。
整った顔を歪め、額には汗が滲んでいる。
知り合いと分かった以上、余計に彼を野放しにはできなくなった。
後ろめたさは置いといて、今は彼の手当てをしなければ。
「やるか…」
そう意気込んだ私は、一向に目を覚まさないブラックを羽交い締めにし、何とか引き摺りながら家に帰ったのであった。
余談だが近所の住民に奇異の目で見られた。更に言うのであれば職質されそうになった。
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桜丸 - 更新待ってます！ (2022年10月3日 15時) (
レス) @page28 id: cae0d8d8c8 (このIDを非表示/違反報告)
れいとーこ(プロフ) - たちばなさん» コメントありがとうございます〜！笑っていただけるとは…！！嬉しい限りでございます！モチベにつながります！本当にありがとうございます！ (2020年12月9日 22時) (レス) id: 04deb82a8f (このIDを非表示/違反報告)
たちばな - 更新楽しみにしてました！！見ていない間に2話も更新されてて秒で読んでしまいました笑 これからも頑張ってください！ (2020年12月9日 21時) (レス) id: 3ae7e914ee (このIDを非表示/違反報告)
れいとーこ(プロフ) - アヤキさん» うわーー！嬉しいお言葉ありがとうございます！私生活の都合で亀更新ですが、一応結末は決めているので気長にお楽しみください！ (2020年12月8日 22時) (レス) id: 04deb82a8f (このIDを非表示/違反報告)
アヤキ - 更新ありがとうございます！好きなお話なので定期的に見に来ていますwこれからも頑張って下さい、応援しています！ (2020年12月8日 17時) (レス) id: df8558907b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：れいとーこ | 作成日時：2020年5月10日 15時
