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「家って、どういうことですか？」
「一軒家じゃ」
「いやそれは嬉しいですけど、え、急じゃありません？」
「前々から先生方で話し合っていたことじゃよ。其方は年相応ではない」
「私そんな風に思われてたんですか」
「ほっほっほ」
「いや笑い事じゃないですって」
やっぱり見た目が子供でも中身の年齢は誤魔化せなかったってことなのか？
いやでも、私より大人びた子なら他にも大勢いる。これは謙遜ではなく事実だ。
「良い意味で、年相応ではないということじゃ」
「良い意味、で？」
「勿論じゃ。本来其方の年齢で一人暮らしをさせるのは些か難がある」
「まあ、でしょうね」
未成年でまだ4年生だし。
「しかし、職員会議にて其方の普段の生活態度や成績を吟味した結果、早い段階からの一人暮らしによる訓練が可能であるという結論に至ったのじゃよ」
「そんな話し合いが…」
「生活力と自己責任感を養う良い機会だとわしは思うのじゃが、どうかね？サクラバよ」
「そう、ですねぇ…」
確かにずっと学校て過ごすより実際の外側で過ごした方が、卒業後の生活に役に立つだろう。
一人暮らし中にアルバイトをしてみたり、人脈を広げてみたりなど、学校内だけでは出来ないこともある。
まあ、卒業までに私が元の世界へ帰らなければの話だが。
「分かりました。是非、やらせてください」
「そう言うと思っておったよ。手続きは全てホグワーツで行う」
「ありがとうございます」
「話は以上じゃ。時間をとらせてすまなかったのう」
お詫びの印ということで、ダンブルドア校長から特別にリコリスキャンディを一粒もらった。大変申し訳ないがあまり好きではない。折角もらったから一応食べるけど。
＊
「あの、A」
「んぁ？」
薬品の味がするリコリスキャンディを舐めながら寮へ戻ると、入り口にリーマスが待ち構えていた。
「さっきのことだけど、って、何舐めてるの？」
「リコリスキャンディ」
「あまり聞かないキャンディだね。美味しい？」
「ノーコメントで」
美味しいと言ったら嘘になるがはっきり不味いとも言えない。脳裏にダンブルドア校長の優しげな笑顔がチラつくからだ。
渋い顔でキャンディを口内でカランコロンと転がしながら、リーマスの言葉を待った。
「その、…僕のせいで、ごめん」
「？」
「スネイプとの仲を、悪くさせてしまった」
悲しげにリーマスの目が細められた。彼は自身の唇を噛み締めていた。よほど強い力で噛んでいるのか、血が滲んでいた。
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桜丸 - 更新待ってます！ (2022年10月3日 15時) (
レス) @page28 id: cae0d8d8c8 (このIDを非表示/違反報告)
れいとーこ(プロフ) - たちばなさん» コメントありがとうございます〜！笑っていただけるとは…！！嬉しい限りでございます！モチベにつながります！本当にありがとうございます！ (2020年12月9日 22時) (レス) id: 04deb82a8f (このIDを非表示/違反報告)
たちばな - 更新楽しみにしてました！！見ていない間に2話も更新されてて秒で読んでしまいました笑 これからも頑張ってください！ (2020年12月9日 21時) (レス) id: 3ae7e914ee (このIDを非表示/違反報告)
れいとーこ(プロフ) - アヤキさん» うわーー！嬉しいお言葉ありがとうございます！私生活の都合で亀更新ですが、一応結末は決めているので気長にお楽しみください！ (2020年12月8日 22時) (レス) id: 04deb82a8f (このIDを非表示/違反報告)
アヤキ - 更新ありがとうございます！好きなお話なので定期的に見に来ていますwこれからも頑張って下さい、応援しています！ (2020年12月8日 17時) (レス) id: df8558907b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：れいとーこ | 作成日時：2020年5月10日 15時
