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「何を騒いでおるのじゃ？」
セブルスと私の間にぎくしゃくした空気が流れる中、不意にしゃがれた声が背後から聞こえ、私たち全員は声の方へと視線を向けた。
そこにいたのはダンブルドア校長で、こちらとは対照的に相変わらず穏やかな雰囲気を纏っている。
いつの間にか音も無く現れた彼に呆気にとられる私たちだったが、セブルスは弾かれたように彼に抗議しだした。
「ダンブルドア校長！リーマス・ルーピンの件に関してですが…！！」
「セブルスよ、落ち着きなさい」
たったその一言で、セブルスは全てを察したようだ。見る見るうちに彼の表情は絶望に染まっていく。
「そんな…っ！！？まさか、ルーピンの全てを分かったうえで…！！」
もはや悲鳴に近かった。セブルスの悔しそうな表情に、私は何とも言えず口を噤む。
彼は怒りで顔を真っ赤に染めて「もう勝手にしろ！」と言葉を残して足早にこの場を去って行った。その言葉は、きっと私にも向けられていたのだろう。
大人として、彼らの友人として、私は何と言って仲裁に入るのが正解だったのだろうか。今じゃそれはもう遅く、やるせない思いだけが私の中に募った。
＊
夜ということもあり、各自消灯時間前までに各寮へと戻るようにダンブルドア校長に促されたが、私だけは何故か彼に引き留められた。
「Miss.サクラバよ。其方にはわしから話がある。残りなさい」
「えっ」
一体何をやらかしてしまったのだろうかと固まるが、ダンブルドア校長は自身の白く長いひげをなでながら笑っていた。
「なに、説教ではないぞ。そう気張るでない」
そう言われて心底安心した。良かった、何もしてない。
ほっと一息ついたところで、ふと誰かに肩を軽く叩かれる。視線を手の方へとやると、眉を下げて申し訳なさそうな表情をしたポッターがこちらを見下ろしていた。
「ポッター？」
「サクラバ…、その、さっきは杖を向けてごめん…。事情を知らないのは僕の方だったよ」
「いいよ、もう。そんなに怒るくらい、リーマスが大事な親友だったってことでしょ？」
「うん、そうだよ。リーマスは、僕らの大事な親友なんだ」
「親友」というポッターの言葉を聞いたリーマスは、照れくさそうにはにかんでいた。
「ならいいよ。私は気にしてないからさ。ただ、…」
「ただ？」
「ポッターにとってリーマスがそうであるように、私にとってのセブルスも同じだから」
だから、いじめはやめて。
私がそう言うと、ポッターは顔を静かに伏せた。
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桜丸 - 更新待ってます！ (2022年10月3日 15時) (
レス) @page28 id: cae0d8d8c8 (このIDを非表示/違反報告)
れいとーこ(プロフ) - たちばなさん» コメントありがとうございます〜！笑っていただけるとは…！！嬉しい限りでございます！モチベにつながります！本当にありがとうございます！ (2020年12月9日 22時) (レス) id: 04deb82a8f (このIDを非表示/違反報告)
たちばな - 更新楽しみにしてました！！見ていない間に2話も更新されてて秒で読んでしまいました笑 これからも頑張ってください！ (2020年12月9日 21時) (レス) id: 3ae7e914ee (このIDを非表示/違反報告)
れいとーこ(プロフ) - アヤキさん» うわーー！嬉しいお言葉ありがとうございます！私生活の都合で亀更新ですが、一応結末は決めているので気長にお楽しみください！ (2020年12月8日 22時) (レス) id: 04deb82a8f (このIDを非表示/違反報告)
アヤキ - 更新ありがとうございます！好きなお話なので定期的に見に来ていますwこれからも頑張って下さい、応援しています！ (2020年12月8日 17時) (レス) id: df8558907b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：れいとーこ | 作成日時：2020年5月10日 15時
