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サクラバの目の前でスニベルスを笑い物にしてやる。精々赤っ恥をかけばいい。
手始めに歯呪いの呪文でもかけてやろうと、俺は杖を構えた。
「ちょ、ストップ！」
一触即発な状況の俺たちの間に、スニベルスの手を振り払ったサクラバが慌てて割り込んだ。
今にも魔法が飛び出して来そうな杖先から俺を守るように、サクラバは両腕をバッと広げて俺の前に立つ。
「セブルス、私ブラックと話してただけだよ」
「何だA、脅されているのか？こんな奴庇う必要はないぞ」
「本当に喋ってただけだよ。ブラックは無関係」
サクラバの言葉にスニベルスが訝しげな顔をした。
彼女越しに俺をチラリと見て、疑い深そうに尋ねる。
「……本当にか？」
「神に誓って本当だよ」
一歩も引かないサクラバの様子に、スニベルスは渋々構えていた杖を下ろして「わかった」と諦めたように言葉を紡いだ。
女のサクラバに庇ってもらうのは少し不服だが、スニベルスが不貞腐れたように杖を下ろすのは見てて少し気分が良かった。
フン、と鼻でスニベルスを笑っていると、サクラバはくるりとこちらを振り返る。
「ブラックも杖下ろしなよ」
「おう」
本来ならばスニベルスを痛い目に遭わせてやりたいところだが、まあサクラバに免じて許してやろう。
俺は言われる通りに杖をローブに仕舞った。
「A、僕が作った傷薬を塗ってやる。来い」
「えっ薬！？やば。普通にすげぇ」
「要らないならいいんだが？」
「いりますいります！セブルスありがと！」
スニベルスがフン、と(得意げに。腹立つ)鼻を鳴らし、ローブを翻してこの場から立ち去ろうとする。
それを追うように、サクラバも慌ててスニベルスの後に続いた。
「じゃあねブラック。あとごめんね」
「いいよ別に。謝んなよ」
「それじゃ」と少し気まずそうにサクラバはスニベルスの後を着いて行った。その姿はさながら親鳥に必死に追いつこうとする雛鳥のようである。
それが何故だか気に食わねぇ。腹の中に黒が渦巻いているような気分だった。
＊
「さんきゅーセブルス。痛みがすぐ引いたよ」
「礼はいい。この調子なら傷も残ることもないだろう。周囲に気をつけろ」
セブルスが調合したという薬を傷に塗り込むと、見る見るうちに傷と痛みは消え去った。流石未来の教授だ。
「あのさぁセブルス」
「それじゃあ、僕はもう行くぞ」
久々にゆっくり話したいと思ったのだが、彼は私の話を遮り、足早に去っていった。
彼は何を抱えているんだろう。
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桜丸 - 更新待ってます！ (2022年10月3日 15時) (
レス) @page28 id: cae0d8d8c8 (このIDを非表示/違反報告)
れいとーこ(プロフ) - たちばなさん» コメントありがとうございます〜！笑っていただけるとは…！！嬉しい限りでございます！モチベにつながります！本当にありがとうございます！ (2020年12月9日 22時) (レス) id: 04deb82a8f (このIDを非表示/違反報告)
たちばな - 更新楽しみにしてました！！見ていない間に2話も更新されてて秒で読んでしまいました笑 これからも頑張ってください！ (2020年12月9日 21時) (レス) id: 3ae7e914ee (このIDを非表示/違反報告)
れいとーこ(プロフ) - アヤキさん» うわーー！嬉しいお言葉ありがとうございます！私生活の都合で亀更新ですが、一応結末は決めているので気長にお楽しみください！ (2020年12月8日 22時) (レス) id: 04deb82a8f (このIDを非表示/違反報告)
アヤキ - 更新ありがとうございます！好きなお話なので定期的に見に来ていますwこれからも頑張って下さい、応援しています！ (2020年12月8日 17時) (レス) id: df8558907b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：れいとーこ | 作成日時：2020年5月10日 15時
