足止めボーイ ページ24
談話室を抜けて女子トイレへと行こうと1人歩いていたときだった。
「よお、Miss.モンキー」
そう言って私の前に立ち塞がったのは、ニタニタと味の悪い笑みを浮かべるスリザリンの男子生徒だった。
見覚えがあるが名前は知らない彼。
因縁をふっかけられるのは慣れているので特に驚きはしなかった。
「何のご用で？」
「ちとお前に試してやりたい呪文があってな」
「はぁ？トイレ行きたいんだけど」
不敵な笑みを浮かべる彼の右手には杖が。まためんどくさいことになりそうだと溜息をつく。
「後にしてくんない？漏れそうなんだけど」
「下品な顔の下品なジャップめ」
「下品な顔ってどういう意味だオイ」
下品なジャップは1万歩譲って受け入れよう(ごめん他の日本人)。
だが下品な顔とはどういうことだ。彫りの深さが正義ってか？
「スネイプも何でこんな穢れた血の猿女なんかに肩入れをするんだか」
私を見下す彼がぼそりと呟くように言った言葉に首を傾げる。
セブルスと何かの関係があるようだが、それか何なのかは分からない。この子はセブルスとどういう仲なんだ？
「セブルスがどうしたの？」
「お前には関係ない。それじゃ、新しい呪文を試してやるか」
彼が杖を携え、呪文を唱えようする。
私は自分の身を守るために杖を取り出そうとローブを弄ったその矢先だった。
「エイブリー！何をしている！」
鋭い声に、彼の杖を持つ手がピタリと止まった。
「スネイプ。なに、お前が新しく開発した呪文をこの黄色い猿に試してやろうとしたとこだよ」
「Aにか…？」
現れたセブルスは、エイブリーとやらに杖を仕舞うように促すと、私の方をちらりと見る。
しかし、すぐに私から視線を外した。
「あの呪文はまだ未完成だ。こんな奴に構っているのは時間の無駄だ。行くぞ」
「はは、確かに猿と遊ぶのは時間の無駄だったな」
「じゃあな、Miss.モンキー」と言い残し、エイブリーとセブルスはどこかへと去っていった。一体何だったんだろう。
「あ、トイレ」
本来の目的である女子トイレへ行くということを思い出し、我慢の限界が来る前に慌てて私は女子トイレへと足を早めた。
階段を登る途中でふと考える。
あのエイブなんちゃらという彼が言っていた、セブルスが作り出したという呪文。
あんないかにも悪ガキっぽい奴とセブルスが何故付き合いをしているのだろう。
スリザリンであるからこその思想上の合致なのだろうか。
何だか胸騒ぎがするようなしないような。
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桜丸 - 更新待ってます！ (2022年10月3日 15時) (
レス) @page28 id: cae0d8d8c8 (このIDを非表示/違反報告)
れいとーこ(プロフ) - たちばなさん» コメントありがとうございます〜！笑っていただけるとは…！！嬉しい限りでございます！モチベにつながります！本当にありがとうございます！ (2020年12月9日 22時) (レス) id: 04deb82a8f (このIDを非表示/違反報告)
たちばな - 更新楽しみにしてました！！見ていない間に2話も更新されてて秒で読んでしまいました笑 これからも頑張ってください！ (2020年12月9日 21時) (レス) id: 3ae7e914ee (このIDを非表示/違反報告)
れいとーこ(プロフ) - アヤキさん» うわーー！嬉しいお言葉ありがとうございます！私生活の都合で亀更新ですが、一応結末は決めているので気長にお楽しみください！ (2020年12月8日 22時) (レス) id: 04deb82a8f (このIDを非表示/違反報告)
アヤキ - 更新ありがとうございます！好きなお話なので定期的に見に来ていますwこれからも頑張って下さい、応援しています！ (2020年12月8日 17時) (レス) id: df8558907b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：れいとーこ | 作成日時：2020年5月10日 15時
