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必要以上に痛い思いをさせてしまった詫びに、サクラバの体に頭を擦り付けて媚びてやる。
そうすれば、奴は嬉しそうな表情を浮かべた。こいつチョロすぎる。
「何だよツンデレってやつ？意外に可愛いとこあんじゃんお前」
「クゥーン」
「人への媚び方わかってるねー」
わしゃわしゃとサクラバの小さな両手で頬を撫でくりまわされる。絶妙な力加減が心地良い。
それは犬の扱い方が分かってるような手つきだ。
「お、尻尾揺れてる！嬉しいんだね？」
「ワゥ？」
サクラバが俺に何かを尋ねているようだが、日本語のため何を言っているか分からなかった。イギリスにいるんだから英語喋れよ。
気が利かねぇな、と心の中でボヤいていると、サクラバが不意に英語を喋り出した。
「言葉わかる？日本語分かる？英語分かる？」
「ワンワン！」
「えっ分かんの！？マジで！？冗談半分だったんだけど！」
俺が言葉が分かると知ると、サクラバはこれでもかと言うほど驚いた。
普通の犬はそんなわけねぇのに。単純馬鹿で助かる。
言葉を理解する俺を奴はいっそう喜んで撫でた。
「人の言葉分かるなんて賢いね〜」
「ワンッ！」
「ぶっちゃけ犬そんな好きじゃないけど、お前は今までの犬の中で一番可愛いね」
「わふ、！」
あまりにもベタ褒めするので得意げ吠えてやると、ニコニコ顔のサクラバが急に俺に抱きついた。唐突な行動に吃驚して思わず固まってしまう。
硬直する俺とは裏腹に、サクラバはなおぎゅうぎゅうと熱い抱擁をし続けた。
犬とは言え男だぞ！？日本人は奥ゆかしい人種なんだろ！？マジであり得ねえこいつ！
「毛並みが良くて肌触り最高すぎる！ストレス軽減の効果があるよこれは…！」
「クゥーン…」
どうしても離してくれないので、仕方なく大人しく抱きつかれることにした。
＊
「シリウス、何だいその緩みきった顔」
「はぁ？」
「何か良いことでもあった？」
男子寮の自室にて、ジェームズがシリウスのだらしない顔を見て訝しげな顔をする。
「べっ別に良いことなんざ無ぇよ」
「何年君の親友をやってると思ってるんだい？シリウスのことなんて手に取るように分かるよ」
「だから、別に何も無ぇって」
「あ、もしかしてサクラバ絡み？」
「聞けよ人の話を！」
矢継ぎ早に話すジェームズに向かって彼はシャウトした。
しかも何気に当たっているのがこの男の侮れないところである。
「ほら、僕に話してごらんよ」
「ほっとけよ！！」
暫くの間彼らの攻防戦は続いた。
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桜丸 - 更新待ってます！ (2022年10月3日 15時) (
レス) @page28 id: cae0d8d8c8 (このIDを非表示/違反報告)
れいとーこ(プロフ) - たちばなさん» コメントありがとうございます〜！笑っていただけるとは…！！嬉しい限りでございます！モチベにつながります！本当にありがとうございます！ (2020年12月9日 22時) (レス) id: 04deb82a8f (このIDを非表示/違反報告)
たちばな - 更新楽しみにしてました！！見ていない間に2話も更新されてて秒で読んでしまいました笑 これからも頑張ってください！ (2020年12月9日 21時) (レス) id: 3ae7e914ee (このIDを非表示/違反報告)
れいとーこ(プロフ) - アヤキさん» うわーー！嬉しいお言葉ありがとうございます！私生活の都合で亀更新ですが、一応結末は決めているので気長にお楽しみください！ (2020年12月8日 22時) (レス) id: 04deb82a8f (このIDを非表示/違反報告)
アヤキ - 更新ありがとうございます！好きなお話なので定期的に見に来ていますwこれからも頑張って下さい、応援しています！ (2020年12月8日 17時) (レス) id: df8558907b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：れいとーこ | 作成日時：2020年5月10日 15時
