Don’t touch me ページ5
今日はオフの日だったのでまた中村さんと自宅で鑑賞会を開いている(最近のオフの日はこればっかり)。今回はドラマだ。
テレビからは『つっぱることが男の〜』と賀来賢人さんと伊藤健太郎さんが歌う特徴的なオープニングテーマが流れる。
見ているドラマは、私と中村さんが一部共演した「今日から俺は！！」だ。
私は、仲野太賀さん演じる今井くんたちとよくつるんでる、スケバンの佐伯 玲という役を演じた。中村さんは東京のヤンキー紅野さんを演じている。
因みに、ちゃんと中村さんが出演している5話を再生している。
「今井くんが紅野たちにやられて、そこから佐伯ちゃんが登場するシーンあるじゃん」
「ありましたね〜。懐かしい」
「そん時、佐伯ちゃんが紅野に向かって「気安く触んなクソが」って言うシーンでさ」
「はい」
「Aちゃんあんまりにも冷たい視線で俺を見るからさ、凄く傷ついたんだよね。実は」
「まじですか」
今井くんたちのことを尊敬するスケバンが佐伯玲とという人物なので、そこを最大限に引き出せるようにした芝居だった。
中村さん演じる紅野さんも何考えてるかわかんなくて怖かったなぁ…。
「あー、Aちゃんに嫌われる時ってこんな感じなんだなぁって思った。僕は傷つきましたよ」
「演技なんだから仕方ないでしょうよ」
えーん、と白々しい嘘泣きをする中村さんに苦笑する。萌え袖になってるのがまた妙に腹立つ。なんでそんなにあざといんだ？
「ねえ」
「はい？」
「俺のこと嫌い？」
「まさか」
女子高生もびっくりな発言。上目遣いを上手に使って私を見る中村さん。こうやって世の女性は彼に夢中になるのだ。やはりあざとい。
「中村さんのことが嫌いなら、とっくに外に締め出してます」
「…なんか容易に想像できるんだけど」
「ちなみに俺はAちゃんのこと好きだよ〜」なんて言うもんだから、不覚にも中村さんにドキッとしてしまった。
少し恥ずかしくなって、顔が火照ってしまうが、それを隠しながら「はいはい」と適当な返事をした。
(女よりあざとい…)
(んふふ)
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作者名：れいとーこ | 作成日時：2019年7月27日 0時
