にゃんにゃん ページ19
四男視点
昼間は他国の忍と不審者を捕まえるのに精一杯で、全く休めなかった。その分を取り戻そうと、夜半に猫の姿で寛いでいた俺。
気づくと耳の裏を硬い指が掻いていて、そのあまりの心地のよさについ喉を鳴らしてしまった。
いや、別に違うから。
撫で方がめっちゃ優しくて上手くて、そんでもって硬い指の持ち主が中性的な美男で、声が腰にくるから惚れたとか、そんなんじゃないから。
その声で罵って欲しいとか思ってないから、全然。
時折聞こえる熱い吐息に、勘違いしそうになる。
『……可愛い』
か、かわかわ、かわ可愛い!?こんな化け物じみた大きさの猫のどこが可愛いの!?
「ぐるぐるぐる」
『…よし、依頼主を殺ろう』
なんかとんでもないこと言っちゃってるんですけど!?耳はそばだててたから、聞き間違いじゃない。
依頼主を殺ろうって、そんなさらっと言うこと!?
「……」
青年が去ってから、室内に戻ったが、あの指が声が。頭から離れなくなってしまった。
匂いはばっちり俺についたから、追いかけることは簡単だった。
行き着いた先は、血の海であったが。
随分といたぶられた様子の男が情けなく叫んでいた。
『……もう惚れちゃって仕方ないから…』
「は!?てめェに幾ら出したと思ってんだ!!!」
『民から奪った金で偉そうに』
容赦なく命を断つその様子に、背筋を電流が走った。
こいつ、手元に置いとかなきゃ。
クソ殿様には後から話すとして、とにかくこいつを松野領に連れ帰らないと。
思い立ったが吉日。青年に背後から襲いかかり、気絶させ、城へと持ち帰った。
本人の意志?知ったこっちゃないね。
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おトク(プロフ) - 妄想して寝れる…んんんおじさま受け最高しんどい (2019年7月31日 18時) (
レス) id: 8135fdc69e (このIDを非表示/違反報告)
ナナ - はじめまして佐渡の音さん感動的でしたほとんどが泣ける話で泣きたくなったときに読ませて貰います。涙が止まりません。これからも更新頑張って下さい。応援しています。 (2017年10月7日 13時) (レス) id: 09ba0af9d7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：佐渡の音 | 作成日時：2017年6月30日 23時
