あの人に2 ページ7
続き
あれから何日経ったのかしら。
あの時は、時間の感覚をうしなっちゃってたわ、ワタシ。
とにかく、数日が過ぎて、あの人がワタシの家に訪れた。
嬉しいと思う気持ちと、帰って欲しいと思った気持ちが入り交じって、なにも言えずにいた。
『……久し振り、ドフィ。よく眠れてるかしら?』
「…あァ、最近は、特に眠れる」
それは、ワタシが居なくて、せいせいしたという意味?失礼ね。
『………今日は、どうしましょうか。買い物に行くのも良し、お家デートでも良し……』
「別れてくれねェか?」
『えっ…』
それは突然だった。まるで息をするかのように、ドフラミンゴは別れ話を切り出してきた。
『えっと…ワタシ、なに、か』
「何もしてねェさ、あんたは。何も、な」
『そんな、だって、ワタシ、アナタを思って、デートの場所だって、夜のことだって……』
「飽きたんだよ。もう二度と現れるな」
それが、アナタの答えなのね?ワタシを散々遊んでくれて………
『そう、ね…男同士じゃ、非生産的だものね。ワタシとしては、いい思い出になったわ。ありがと』
「A?」
『ワタシ、ワタシはアナタに惚れてたわ。でも所詮、ワタシは男ですもの。仕方ないわ。いつぞやの可愛いらしい方は女ですものね。ニセモノはニセモノなのよ。ありがとう、ドフラミンゴ』
幸せだったわ。だって、ワタシにとって初めての恋人だったもの。
最後、だから。男が男に恋するなんて滑稽なこと、二度としないわ。
サヨナラ、ワタシの愛した人。
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おトク(プロフ) - 攻め主最高今日も快眠 (2019年7月30日 20時) (レス) id: 8135fdc69e (このIDを非表示/違反報告)
クロノル(プロフ) - 続編おめでとうございます。楽しみにしていました。これからも楽しみにしています!これからも頑張ってください (2016年8月25日 13時) (レス) id: 8eb9e07c57 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:佐渡の音 | 作成日時:2016年8月23日 14時