嘘だろ…… ページ26
♂審神者+薬研,今剣
「たーいしょ」
『やぁ、薬研くん。こんな刻限に鍛練たぁ、精が出るねぇ』
「俺っちは大将の懐刀に相応しい刀になりてぇからな。いつ抜いても、問題ねぇようにしとかねぇと」
『うん?私の懐刀になりたいのかい?それは嬉しいねぇ』
早朝。まだ日も昇りきらぬ内に外に出ていた薬研藤四郎。しかしそれは決して偶然ではなく、図られたものであった。
「大将の性別がわからない?」
「はい。ほかの本丸ではにょしょうがおおいのですが、まれにおのこもみます。ぼくのあるじさまは、いったいどちらなのでしょうか」
「あー……聞いてみたのか」
「きこうとするたびにじゃまがはいるのです。このあいだは岩融がぼくをつかんではなしませんでした」
「……風呂は」
「いっしょにはいることがありません」
「…よーし、わかった。なら、俺っちに任せとけ!!」
こうして、薬研は今剣と約束を交わし、性別を確かめん、と朝から出張っていたのだ。
『おや、何を企んでいるんだい?』
「!…いや、なんでもねぇぜ。そうだ、大将!!いっちょ俺っちを懐に入れてみてくれねぇか?大将の懐ん中はどんなもんか、知りてぇんだ」
『あぁ、構わないとも。さ、おいで』
自分の計画の通りに事が運び、内心ほくそ笑む。
「さ、入れてくれ」
『んー…こう、かな』
「そうそう、そんな感じだ」
丁寧に袂に入れられ、審神者の体がいかなものかがよく伝わってきた。
「………嘘だろ」
『どうした、薬研くん?』
「あ、いや!!なんでもない…」
薬研は思わぬ事態が起き、悔しげに眉を寄せる。
(まさか、サラシを巻いているとは…!!)
サラシ、というより最早包帯のような使い方になった布切れではあるが、それが上半身のほとんどを覆い隠し、肝心の胸が見えなかった。
(大将の性別は、どっちなんだ…!?)
もんもんと悩む、薬研と今剣の姿が数日程、見受けられた。
(私の性別?あぁ、男ですよ。ほら)(!!!!)
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おトク(プロフ) - 攻め主最高今日も快眠 (2019年7月30日 20時) (
レス) id: 8135fdc69e (このIDを非表示/違反報告)
クロノル(プロフ) - 続編おめでとうございます。楽しみにしていました。これからも楽しみにしています！これからも頑張ってください (2016年8月25日 13時) (レス) id: 8eb9e07c57 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：佐渡の音 | 作成日時：2016年8月23日 14時
