11.恋が愛に変わって、実った ページ39
・
臣さんの作ってくれた野菜ゴロゴロのスープを味わう。
そして、臣さんは向かいで肘を立て、手に顔を乗せて
私をニコニコしながら見ている。
『あの、そんな直視されてたら食べずらいです…』
「大丈夫。気にせず食べて？」
『……』
大丈夫とは？？
それは当事者の私のセリフだとと思うんだけど……。
『今日、機嫌いいですね。なにかいいことありました？』
「ん。あとで教えてあげる」
あとで？
もったいぶって、、そんな嬉しいこと？
『あ、明後日お休みになったからですか？』
「ん？あー、それも嬉しいけど、もっと嬉しいこと！あとでね？」
焦らす……
『明後日、なにかしたいことありますか？』
「んー、Aは？」
『私は臣さんと一緒ならなんでもいいです』
「……だからさぁ、そういうセリフは
そのまま押し倒せるときに言ってってばー」
『ふふっ、やだ(笑)』
私がそう言って笑うと、臣さんは顔を両手で隠した。
『……どうしました？』
「Aが可愛くて悶えてる」
『……』
また、そんなお茶目な姿に心臓鷲掴みされて胸が苦しい。
一緒に過ごして2年経つのに、
今更2人してこんな顔赤くして、変なの。
「俺、行きたいとこあって、一緒に来て欲しいんだけど」
『……それは構いませんが、大丈夫ですか？
一緒に出かけて……』
「うん。むしろ、お前いないと意味無いっていうか……」
意味が無い？
『どこに行きたいんですか？』
「それも、あとでね？」
『全部あとで……』
「とりあえず、それ食い終わって、ソファー行ったらな」
『じゃあ早く食べます』
「いや、ゆっくりでいいよ(笑)」
『気になるから、早く食べます。
臣さんが嬉しかったこと、私も聞きたい』
「……」
臣さん、本日2度目の悶えだそうです。
急いで食べて、洗い物をして、
いつものようにハーブティーのはいったマグカップを持って
ソファーに座る臣さんの隣に腰掛ける。
「さんきゅ」
『はい』
1口飲んで、ほっこり。
マグカップをローテーブルに置くと、
隣から臣さんの手が伸びて腰に回った。
見上げると、可愛い笑窪に、優しそうな瞳。
「A」
『はい』
「一緒に暮らさない？」
この言葉以外、一瞬でほかの音が全て消え去ったような
臣さんの声だけが頭の中でリピートされているような
なんて、夢みたいなセリフだろう。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 356人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
omigirl(プロフ) - りこさん» 最後までご覧頂きありがとうございました！光栄なお言葉にも感謝です☺️ (10月19日 21時) (
レス) id: 22df992226 (このIDを非表示/違反報告)
omigirl(プロフ) - maiki042625さん» 嬉しいお言葉ありがとうございます。思うことはみんな同じですね...😭 (10月19日 21時) (レス) id: 22df992226 (このIDを非表示/違反報告)
りこ(プロフ) - 完結おめでとうございます！陰ながら楽しませてもらってました！お話とても面白かったです！！ (10月18日 21時) (レス) @page42 id: c4c1d5cc21 (このIDを非表示/違反報告)
maiki042625(プロフ) - 素敵な小説ありがとうございます。私も本を読んでずっとファンでいて良かった。と再確認しました(^^) (10月18日 21時) (レス) @page42 id: 624b9b8d42 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：omigirl | 作成日時：2023年10月9日 20時
