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お互い無言で飲み物をすする音だけが響く。
言いにくいんだろうなぁ。
臣さんからしたら
私はずっと直人さんが好きで今も好きで
寂しさを埋めるために臣さんといると思っている。
臣さんは優しいから
そんな私を置いて、自分だけ前に進むと言いづらいに違いない。
本当、優しすぎて困った人。
『…臣さん』
｢…ん？｣
『何か、私に言いたいことがあるんじゃないですか』
マグカップから、臣さんに視線を向けると
驚いた顔をして私を見た。
｢なんで、そう思うの？｣
『携帯見ないで、マグカップ見ながら口モゴモゴさせてる』
｢……｣
『2年も傍にいたらわかりますよ(笑)』
仕方ないから、私から聞いてあげる。
『私に、何か言いにくいことでも？』
｢……えっと……｣
私のマグカップと、臣さんの手の中にあるマグカップを抜き取って
ローテーブルに置いた。
『大丈夫ですから、言ってください』
どんな言葉が来ても、私は受け止められる。
｢…もし、俺が直人さんの彼女のこと
好きじゃなくなったって言ったら、どうする……？｣
うん。
……うん。
ゆっくりと目を閉じて、大きく深呼吸。
泣かない。
笑顔で、サヨナラ。
『じゃあ、この関係はお終いですね……』
目を開けると
『っ……』
臣さんが、……臣さんが、なぜだか、涙を目に溜めて
一生懸命に堪えている。
どうして？
どうしてそんな顔をするの？
泣きたいのは私なのに……
｢Aは、直人さんが好き？｣
『……』
ゆらゆらと、臣さんの瞳が揺れている。
『この関係は、どちらかが次に進めた時終わる約束でした』
｢っ……でも、｣
『だから、私のことは気にしなくて大丈夫です。
私が、まだ叶わぬ恋をしていても、大丈夫です』
｢そうじゃなくて、…｣
敢えて、直人さんが好きだと答えない。
貴方は気づかないでしょうけど精一杯の抵抗。
｢Aは、俺と離れたい？｣
『……その言い方は、ずるいですよ』
｢……答えて｣
離れたいわけないじゃない。
私が、どんな気持ちで、3年間隠れて想っていたか……
どんな気持ちで、2年間傍にいたか……
どんな気持ちで、5年間片想いしていたことか。
｢……答えてよ。A｣
『……』
世界で1番好きな人だから、私は貴方を縛ったりしない。
『臣さんが、必要としてくれるなら傍にいます。
重荷なら、離れます』
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omigirl(プロフ) - りこさん» 最後までご覧頂きありがとうございました！光栄なお言葉にも感謝です☺️ (10月19日 21時) (
レス) id: 22df992226 (このIDを非表示/違反報告)
omigirl(プロフ) - maiki042625さん» 嬉しいお言葉ありがとうございます。思うことはみんな同じですね...😭 (10月19日 21時) (レス) id: 22df992226 (このIDを非表示/違反報告)
りこ(プロフ) - 完結おめでとうございます！陰ながら楽しませてもらってました！お話とても面白かったです！！ (10月18日 21時) (レス) @page42 id: c4c1d5cc21 (このIDを非表示/違反報告)
maiki042625(プロフ) - 素敵な小説ありがとうございます。私も本を読んでずっとファンでいて良かった。と再確認しました(^^) (10月18日 21時) (レス) @page42 id: 624b9b8d42 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：omigirl | 作成日時：2023年10月9日 20時
