4.偽りだらけの関係 ページ13
誰もが馬鹿だというこの関係が始まってすぐ
恋人という事実はメンバーは隠せるわけなくて
臣さんから皆さんに秘密の関係は伏せて、恋人になったと伝えた。
そして、その後岩さんにめちゃくちゃ怒られた。
剛典「いつか、心が壊れるぞ」
そんな忠告をされたけど、私はそれでもいい。
心が壊れたって、彼が私を必要としてくれるのなら
私と過ごすことで、現実を避けて楽になるなら
例えそれが傷の舐め合いだとしても。
だから、私は今日も
嘘を重ねて、気持ちを押し殺して、貴方に抱かれるの。
「Aっ…好きっ言ってっ…」
『…はぁ…っ…好きっ…』
貴方の腕の中で偽りの中で好きと言う。
きっと、直人さんを思って言ってると思われていて
臣さんも、私ではなく、彼女に言われたいと願って。
誰もが馬鹿な関係と言うだろうから
私だけは、私を慰める。
ただ、
��他の誰かより悲しい恋をしただけ��
愛しい彼の腕の中で
今日もその言葉を胸に唱えた。
朝、目が覚めると背中から暖かい体温。
私の体を巻き付くように回された腕や足。
私はいつまで彼の体温を隣で感じることができるのだろうか。
偽りの恋人になって2年が経つ。
終わりのあるこの関係を
後腐れなく、未練なく終わらせることができるのだろうか。
時計を見るとまだ9時。
今日私は11時からで、臣さんは午後からだからまだ寝かせてあげたい。
そう思ってると私の携帯の画面が着信を知らせて
手伸ばして見るが、知らない番号から。
リビングで話そうとベッドから出ようとすると
ぐいっと手を引かれて戻される。
『臣さん、電話だから…』
「ここで出ればいいじゃん」
目を閉じたまま、ぎゅっと私の腰を握りしめながら言う。
惚れた弱みだから、臣さんからのお願いは何一つ断れない。
『はい』
___…A？
私はこの声を知っている。
アルトなハスキーな声。
『…とうや？』
専門時代の元カレ…。
__よかった。番号変わってなくて
『なに。どの面下げて電話かけてんの？』
大好きだったんだけどなぁ。
とうやがパリに留学して、遠距離になり、浮気された。
パリの女じゃなくて、留学中の日本人の女に。
__日本に帰ってきたから、お前に会いたくて…
『だから、浮気した男がどの面下げて言ってんのって…』
「A、誰」
いつもより低い声に
反射的に電話を切ってしまった。
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omigirl(プロフ) - りこさん» 最後までご覧頂きありがとうございました！光栄なお言葉にも感謝です☺️ (10月19日 21時) (
レス) id: 22df992226 (このIDを非表示/違反報告)
omigirl(プロフ) - maiki042625さん» 嬉しいお言葉ありがとうございます。思うことはみんな同じですね...😭 (10月19日 21時) (レス) id: 22df992226 (このIDを非表示/違反報告)
りこ(プロフ) - 完結おめでとうございます！陰ながら楽しませてもらってました！お話とても面白かったです！！ (10月18日 21時) (レス) @page42 id: c4c1d5cc21 (このIDを非表示/違反報告)
maiki042625(プロフ) - 素敵な小説ありがとうございます。私も本を読んでずっとファンでいて良かった。と再確認しました(^^) (10月18日 21時) (レス) @page42 id: 624b9b8d42 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：omigirl | 作成日時：2023年10月9日 20時
