・ ページ11
「…そっか」
臣さんの手が頭に乗る。
さっき岩さんにくしゃくしゃにされたときはなんとも思わなかったのに
臣さんに触れられると、そこに熱が集中して暑い。
臣さんを忘れるためだけに付き合った男の人に抱かれても
トキメキもドキドキも一切しなかったのに
初めて触れられたこの一瞬、好きな人ってだけで
こんなにも違うんだ…。
ねぇ
今、臣さんは何を思ってる？
��何も無い��から悲しい
って気持ち、臣さんもわかるよね…。
だから、何も言わないんだよね。
思っている人はそれぞれ違うけど、切なさがよくわかる。
だから、臣さんが何を思ってるかなんてすぐわかる。
「…よし、美味いもん食おうか！」
腰を勢いよく上げ、自分の席に戻ると
何事もなかったかのようにメニューを私に見せて
たくさんのオススメを教えてくれた。
次の日もお互い仕事だから、
たしなむ程度のお酒と美味しい料理を堪能。
「Aちゃんってさ、いくつなんだっけ？」
『…今更、ですか？』
「女性に年齢聞くなんて、仲良くならないと聞けないじゃん？」
つまり、今は仲良いって解釈でいいのかな
それがちょっとだけ、特別な関係に思えた。
『26です』
「えっ！？」
『…えってなんですか。どっちの意味です？』
「…大人っぽいっていうか、すげぇ落ち着いてるから28.9とか思ってた」
『…老けて見えるんですよ。よく言われます』
「そんなこと言ってねぇじゃん！
落ち着いた女の人はモテるじゃん！」
なんか、全然フォローになってない気がする。
「それに、綺麗な顔してるから余計にね？」
『……』
臣さんはいつもそうだ。
落として、上げる。
だから、抜け出せない。
「26かぁー、俺の8個下…あ、学年にしたら9か。
俺めっちゃおじさんだわ」
『……臣さんはおじさんじゃありません』
遠回しに、私は歳下過ぎる。
私は恋愛対象外だと。
そう言われた気がした。
「ごめん、無神経だった。
直人さんはおじさんじゃないもんね」
『……いえ』
胸がぎゅーって締め付けられる。
「Aちゃんって、すごいモテるよね。
狙っている人結構いるって噂で。でもいつも彼氏いるって」
『……好きな人にモテないならモテても意味ないです』
「……すげぇわかる」
伏し目がちな顔が綺麗…。
「ねぇ直人さんのどこが好き？」
『…ぇ』
「聞いたことねぇなって」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 356人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
omigirl(プロフ) - りこさん» 最後までご覧頂きありがとうございました！光栄なお言葉にも感謝です☺️ (10月19日 21時) (
レス) id: 22df992226 (このIDを非表示/違反報告)
omigirl(プロフ) - maiki042625さん» 嬉しいお言葉ありがとうございます。思うことはみんな同じですね...😭 (10月19日 21時) (レス) id: 22df992226 (このIDを非表示/違反報告)
りこ(プロフ) - 完結おめでとうございます！陰ながら楽しませてもらってました！お話とても面白かったです！！ (10月18日 21時) (レス) @page42 id: c4c1d5cc21 (このIDを非表示/違反報告)
maiki042625(プロフ) - 素敵な小説ありがとうございます。私も本を読んでずっとファンでいて良かった。と再確認しました(^^) (10月18日 21時) (レス) @page42 id: 624b9b8d42 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：omigirl | 作成日時：2023年10月9日 20時
