Trick and Treat

志麻 ページ5

「A〜」



「ちょっと志麻さん、飲み過ぎですって！」



腰のあたりに抱きつく志麻さん



お酒の匂いがしていて、顔も少し赤い



「なんでAは仮装してくれへんのぉ」



「いやいや、しちゃだめって言ったの志麻さんですよ！」



「俺の前だけならええの！」



急なわがままを言い始める志麻さん



困っていればどんっと押し倒される



「わっ、志麻さん！？」



背中にフローリングのひんやりした感覚が伝わる



「んー……なにがええかなぁ」



じっと私の体を頭から爪先までみる



少し困って目線を外せばつっと脚をなぞられる



「んっ、志麻さ……！」



「やっぱ脚綺麗やなぁ」



ショートパンツから伸びた黒タイツに包まれた私の脚をそっと撫でる



びくっと体を揺らせばふっと笑われる



「なに、変なことしとらんよ？」



「充分、変なこと、してます……！」



息絶え絶えにそう言えばそっと指先で太腿をなぞって手を離した



「仕方ないなぁ……」



じゃあこれで我慢するわ



と言う志麻さん



不思議に思って志麻さんと目を合わせれば



「トリックアンド、トリックやな」



酔っぱらいの相手は大変です

あほの坂田。→←うらたぬき

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