【銀魂】サドリーマンと女子大生

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俺の言葉に、目を丸く見開く。しかし途端にふっと口元を緩め、クスりと微笑した。



『そんな台詞、映画の中に出てこなかったですよ』



確かに告白の時は、ちょっとばかし……まあ、結構映画の力を借りたかもしれない。でも、これは違うのだ。




『当たり前だろ』
『俺が、お前に言った言葉なんだから』




Aは少々驚いたように俺を見つめるも、直ぐに歪んだ表情に変わる。今度は彼女が一歩俺と距離を詰めて、俺の胸に握りこぶしをぶつけ始めた。




『バカですね、本当に』
『そんな言葉で、私が喜ぶとでも思ってるんですか』



そう吐き捨てては俺の着ているコートの襟下を握りしめる。俺は恐る恐る彼女の背中と後頭部に手を回し、そのまま腕の中に閉じ込めた。

Aは抵抗はしないものの、グズグズと鼻をすすっている。



『本当は欲しいもの、たくさんあるでしょ』
『イカガワシイDVDとか、イカガワシイDVDとかイカガワシイDVDとか……』


『イカガワシイDVDばっかじゃねェか』




思わずふっと笑いが零れてしまう。だが、Aが俺からゆっくりと離れていく。

目の前にはぐしゃぐしゃに泣いている彼女。俺はその涙を拭おうと、指先を伸ばした。




『私はありますよ、欲しいもの』




「言っておきますけど、総悟さんじゃないですから」……そうふくれっ面で俺を睨みつけ、片方の髪を耳にかける。そしてAは、自分の耳朶を軽く引っ張った。

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