Story13 ページ15
「前方に船発見！！繰り返す！前方に船発見！！」
船に緊迫した大きな声が響く。
え？船？
もももももしや、敵船！？！？
思わず誰もがあたりの暗い海を見つめる。
あっ、見つけた。
肉眼ではっきり見える距離にわずかな明かり。
「Aさん。どうしますか！？
迂回しますか？それともこのまま前進しますか？」
見張り台の上からの声がAさんを呼んだ。
もし、敵船だったら…
僕はろくな武器も持ってないし、なんの抵抗もできない！！！
どどどどどうしよう！？！？
「えー？なんで私ー？」
Aさんのいつも通りな陽気な声。なんでそんなに冷静でいられるんだろう…とおもいながらもその声に促されるように自分の周囲を見回す。
電気がついていても薄暗い甲板にいるのは新入りばかりで、古株と言える船員はAさんだけだった。
たしかに、ここで一番の古株であるAに指示を仰ぐのは当然の判断だろう。
「Aさん、それは甲板にいる中であんたが一番の古株だからだよ。」
Aさんの声にミツルがいつもみたいに気だるげな感じで言う。
そう、気だるげな感じで。
そう、気だるげな感じで。
大事だから2回言ってみたけど。
…こういうときに僕は思う。
なんでこんなにもミツルは堂々としてるんでしょうか！？！？
だってだって、海に出るって決めた日からもう6年経つよ？
だいーぶ長い時間ミツルと二人だけで過ごしてきたんだよ？？？
な！の！に！
この差は何でしょう！？
あ、あれか！？
親の違いか！？そうですよね！？
「あー、そっか！」
僕が頭でそんなことを考えてるなんて露知らず、Aさんはなるほどなるほどというように大きく首を縦に振ってみせた。
まただ…
Aさんにはこういうところがある。
なんか抜けいているというか、天然というか…
行動だって、いつも大人びた感じなのに時に僕らから見ても幼い仕草をする。
今だってそうだ。
大きく首を振って自分が理解したことを示すなんて子供らしい素振り、なんとなく普段のAさんの行動らしくない。
そんなAさんを見て僕は思う。
この人は何を考えているんだろう、と。
矛盾した行動を繰り返すのは何故なんだろう、と。
どことなくいつも辛そうなのは何故だろう、と。
なんで僕は、Aさんの事を考えるとこんなに切なくなるんだろう、と。
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陽羽(プロフ) - 蛙鰐泥鰌さん» ありがとうございます！そう言っていただけると、お話を書く気力が湧いてきます。第二シリーズでもぜひよろしくおねがいいたします！ (2015年1月24日 14時) (
レス) id: cbd79c01cc (このIDを非表示/違反報告)
蛙鰐泥鰌 - 面白かったです。頑張って下さい！！ (2015年1月24日 12時) (レス) id: 0ccd474843 (このIDを非表示/違反報告)
陽羽(プロフ) - アヤカさん» ありがとうございます！私も実ははやくヒロインちゃんとマルコさんをイチャイチャさせたくてうずうずしてますwwこれからもお付き合い、よろしくおねがいします！ (2015年1月20日 17時) (レス) id: cbd79c01cc (このIDを非表示/違反報告)
アヤカ(プロフ) - いつも他キュンキュン読ませてもらってます。はやく、ヒロインちゃんとマルコの絡みが見たいです（笑）楽しみにしてます。これからも頑張ってください！ (2015年1月19日 22時) (レス) id: 68f56890de (このIDを非表示/違反報告)
陽羽(プロフ) - けいおんさん» ありがとうございます！白ひげ海賊団、いいですよねー！リクエストありがとうございました。赤髪海賊団の登場は決定しているのでぜひそれまでお付き合いください！ルフィたちやミホークについては検討させていただきます！ (2015年1月6日 21時) (レス) id: cbd79c01cc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：陽羽 | 作成日時：2015年1月5日 23時
