お誘い ページ21
一向に悩みは尽きない。ロー先輩のことも、兄達のことも、ゾロのことだって、きちんと向き合わなきゃならないから。
ｿﾞﾛ「…A、週末空いてるか？」
『えっ？…し、週末？』
不意に話しかけられて、我に返った。いつの間にか、放課後のチャイムも鳴り終わっている。教室内の人も少なくなってきているのに、まだ帰りの支度も済ませてない。
ｿﾞﾛ「…聞いてんのか？」
『えと…あ、空いてるよ…』
ｿﾞﾛ「じゃ、決まりだな…どっか出かけんぞ、行きたい場所とかあるか？」
待って待って。何なんだこの急展開は。私がゾロとお出かけ…？
『ルフィとかも一緒のやつ…？』
ｿﾞﾛ「…あのなぁ…」
呆れたように苦笑いを浮かべるゾロ。相変わらずお前は…、とため息をついて、私の鼻をぎゅむっと摘んだ。
ｿﾞﾛ「おめーと二人で出かけてェって言ってんだろ…わざわざ言わせんな…」
『鼻…痛い…』
ｿﾞﾛ「お前がニブいのが悪い」
馬鹿、と付け足して、ゾロはニヤリと笑う。いつの間にこんなに意地悪になってしまったのか。
ｿﾞﾛ「じゃ、週末、ちゃんと空けとけよ」
『う、うん…』
こうして取り付けられてしまった約束。悩む暇なんて与えちゃくれないようだ。
それにしても、やっぱりちょっと強引になったというか、ゾロのペースに乱されそうだ…
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
穏やかな休日。というよりは、少し緊張している。今日は約束の日。待ち合わせ場所にいる緑頭を暖かい日差しが照らしていた。もう来てたんだ…
『ぞ、ゾロ…待った？』
ｿﾞﾛ「いや、別に…ほらよ、入場券」
手渡されたのは水族館のチケット。私の希望でここに来ることになった。んな所行きたいのかよ、って嫌そうだった割に、チケットを買っておいてくれるなんて優しいな。
『ありがと、ゾロ…』
ｿﾞﾛ「…ん」
ゾロの視線が私の手に移る。少し顔をしかめて、手首についたブレスレットを指差した。
ｿﾞﾛ「そんなもん付けてたら、オレに集中出来ねェだろうが」
奪い取るようにブレスレットを外して、自分のポケットに突っ込むゾロ。今日一日預かっとくからな、と不満そうに溢す。
ｿﾞﾛ「ほら、行くぞ」
『うん…行こう！』
さあ、水族館デートの始まり。何が待ってるんだろう。楽しみだ！
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ルイト(プロフ) - ゾロ好き星人さん» 長らく気付かなくて申し訳ありませんでした！コメントありがとうございます。温かいお言葉を頂けてとても嬉しいです。更新頑張りますね！ (2021年2月23日 20時) (
レス) id: 977386f903 (このIDを非表示/違反報告)
ゾロ好き星人 - すごくこの作品が好きです！更新頑張って下さい！ (2021年1月14日 14時) (レス) id: e826f147a7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ルイト | 作成日時：2020年12月18日 23時
