わたしのおうじさま (ページ44)

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そして
『Aは1人やないんやから、溜め込んだらあかん。女の子らのことは俺が絶対どうにかするから。なんかあったらちゃんと俺に言うこと。』

彼はちょっと怒った顔をしながら私にそう悟すように言う。

『わかった？わかったら返事は？』

なんてお母さんみたいなことを言ってくる。

「はい。」

私が小さく返事をすると。

『ふふ。よし。素直な子にはご褒美やらなあかんな』

なんてふわふわ笑いながら立ち上がり、棚の方へ歩いていく。

そして何かの箱を持って淳太くんは戻ってくる。

『ほい。これ。』

そう言って私の手のひらに箱をのせてくれる。

「え？なにこれ。くれるの？」

『おん。Aに似合うと思うねん。
開けてみて。』

そう言われ、ゆっくりと箱を開けてみると…

「わぁ。」

そこにはシンプルだけど可愛らしいネックレスがあった。

「可愛い！すごく私好みです！
淳太くん。ありがとうございます！」

『ふふ。なんで急に敬語になってんねん。笑
でも喜んでもらえて良かった！』

よし。俺が付けたる！

彼はそう言って丁寧にネックレスを付けてくれた。

『おん。やっぱり似合う！！可愛い！』

私にネックレスを付けて満足そうな淳太くん。

そんな私はというと、まさか可愛いなんて言われると思ってもみなかったから照れてしまう。

「////」

顔の赤くなった私を見た淳太くんはまたニヤニヤ。

『なにA照れとるん？ふふ。』

「っ照れてない！でも私も何かお礼したいんだけど。。欲しいものとかある？」

『んー。A♡』

「は？」
彼の発言に
ついポカーンと真顔になってしまう。

『ふっ。嘘に決まってるやん！笑
じゃあお礼として、また俺とデートしてくれへん？』

「うん。いいよ」

私がそう答えるとめちゃくちゃ嬉しそうな顔をする淳太くん。

よっしゃあ～！

っていつかも聞いた言葉を発しながら、ガッツポーズをしている。

ーー

あの後2人でまったりしていると。

『あっ！ていうかさ、流星とAってどこで知り合ったん？』

なんて突然聞いてくる淳太くん。
心なしか不安そうな顔をしている。

「どこっていうか。私がちょっとほっぺた叩かれちゃった時に助けてくれて。なんか、大切な弟みたいな存在なんだ。」

私が彼のことを【弟みたいな存在】と言うと
心底安心したような顔をする淳太くん。

その後
『くっそ～。俺が助けてやりたかった。』なんて頭を抱えている。

そんな彼の可愛い姿に思わず笑ってしまった。