わたしのおうじさま (ページ23)

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ーーーー次の日の放課後。

クラスメイトが帰った後、1人で教室にいると。

『待たせてごめんな？ほな行くで。』

突然教室に現れた思ったら、

私の手を引っ張り、歩き出す淳太君。

「え！ちょっと待って！どこ行くの？ねぇ！」

『まぁ着いてからのお楽しみや。』

そんな風に言われてしまって、結局何も教えてもらえないまま外に止まってある車に乗せられる。

ーーー車に乗り込むと運転手さん？がにこやかに微笑んでくれて、緊張していた心も少しやわらぐ。

それから黙って連れられてきた場所。

そこはとても豪華なホテル。

え！？ホテル！？今からなにするの？

なんて1人でおどおどしてしまう。

そんな私に淳太君は、にこやかに優しい声で
『着いたで。』なんて言ってる。

笑ってる顔もかっこいいな。なんてふと思う。

え？ふと思う？

え？

待って。

かっこいいとか何思っちゃってるの私！！

ありえないって！この人ドSだもん！！

なんて1人で脳内会議を開いている間に、

また淳太君に手を取られホテルの中の、ある一室にたどり着く。

そこにいたのは綺麗な女の人。

淳太君は『この子。綺麗にしたってな。』

なんてその人に言った後、

くるりと私の方を向き

『また後でな。じゃ。俺も着替えて来るわ～』

なんて手を振りながら去って行く。

残された私は放心状態。

え？え？なんてプチパニックになっていると。

先ほどの綺麗なお姉さんが優しく話しかけてくれる。

『本日担当させていただきます。藤沢です。よろしくお願いします。』

「よ、よろしくお願いします。」

私がゆっくり返事すると、
お姉さんはニッコリと笑って、
じゃあ始めますね！なんて言いながら、私の三つ編みを解き丁寧に結い始める。

あっという間にヘアスタイルは完成し、次はメイクへ。

メイクをするために眼鏡を外すと、藤沢さんは驚いた顔をする。

そんな藤沢さんの反応に私が戸惑っていると、彼女は興奮した様子で私に話しかけてきた。

『あなた元々すごく美人なのね！
眼鏡で隠すなんて勿体無いわ！！
けど私のヘアメイクでもっともっと綺麗にしてあげるんだから！！』

なぜか突然彼女のヘアメイクスイッチが入ったらしく、さっきよりも俄然、やる気に満ち溢れている。

私のことを美人だなんて、目が悪いのかな？なんて思いつつ、きちんとしたメイクをあまりしたことがない私はドキドキしていた。

『さぁ。後はこれを着て』

メイクが終わり、後は着替えのみ。