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飲み物が届いて、乾杯
俺が一口飲んでグラスを置いた
タイミングで
彼女が俺に体を向け
「淳太くん
この間は本当に
ありがとうございました」
深々と頭を下げた
律儀やな
「恥ずいからやめぇ」
「だって…」
「俺が動けたから動いただけやん」
「でも
大阪からわざわざ
帰ってきてくれた…
いっぱい心配かけて
不安にさせて
嘘までつかせて
…本当ごめんなさい」
しょんぼりと肩を落としながら
再び深々と頭を下げた
お礼やなくて謝罪やん
「やめぇやw
あれは嘘ちゃう
お前の優しさ
それに、俺も共犯やん
お、ここにちょうどわさびあるし
鼻わさびしたろか？」
「なんでよ」
「次謝ったら、鼻わさび言うたやろ？」
「でも…」
「…アホやなw
困ったら頼れって言うてるやろ？
しんどいならしんどいって
頼ってくれる方が嬉しいねん
Aが困ってるときに
役に立てたんなら良かった
気にすんな」
そう言って頭を撫でると
やっと笑顔になって
いつも通り
くだらない話をして笑う
うん
お前は笑顔でおるのが一番やで
・
30分くらい経った頃
「スマン、後30分は掛かる」と
照史からメッセージが来た
彼女に伝えようと顔を上げた時
「ねぇねぇ淳太くん」
「ん？」
彼女に顔を向けると
相変わらずバグった距離感で
俺を真っ直ぐ見つめる彼女
「我愛你…愛愛嗎？」
突然の中国語に困惑する
ちょっと文法変やけど
発音はめっちゃ綺麗
って…意味わかっとんか？
ヤバ…顔が熱い
薄暗い店でよかった
絶対赤くなってるわ
「从很久以前就一直喜欢你
今后也想和你在一起…」
「待って待って！
意味分かんないから！
中国語やめて！」
なんやこいつw
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作者名：向日葵 | 作成日時：2022年2月22日 23時
