348. 少し変更 ページ19
安西先生と話した事で
どうしてもAに会いたくなって
その日の仕事終わり
22時過ぎてるけど電話を掛けた
「はぁい♪だぁりん♪」
ベロンベロンやんw
「もしもし？今どこ？」
「いえだよぉ」
「めちゃくちゃ酔っ払ってるw楽しかった？」
昨日からアルコール解禁になったから
今日は友だちと飲みに行くの！
って張り切ってた事を思い出した
「んふふふ♥たのしかったよぉ」
「な、今から会いに行っていい？」
「え！あえるの？！やったぁ〜！」
「23時過ぎには着くから」
・
リビングのドアを開けると
彼女はソファから立ち上がると
泣きながら
俺に駆け寄り抱きついて来た
「おかえり…なさ…い」
「ただいま…どうした？」
腕の中に閉じ込めると
俺の服がじんわり濡れていく
電話ではものすごく楽しそうやったのに
この1時間で何があった…？
「何かあった？体調わるい？」
そう問いながら
彼女を引き剥がし顔を覗き込むと
「都波先生がしんじゃったぁ…」
と再び胸の中に戻っていく
仕事モードが抜けきっていない俺は
すぐに気がついた
そうか、今日は土曜日
ちょうど終わった時間
「見てたの？」
数回頷くと
抱きつく腕に力が入り
声を上げて泣き出した
感受性が豊かな彼女は
よくドラマや小説から
感情移入して泣いている
背中を撫でながら
落ち着くのを待った
・
泣き止んだ彼女とソファに移動
少し涙は止まったけれど
相変わらず悲しそうな顔をしている
「となみせんせいしんじゃった」
「そうだな」
「きらいあのメガネ共」
「メガネ共ww
じゃ、長谷川先生は？」
「TEL彦きらい」
TEL彦www
SNSで言われてる奴w
…ちょっといたずら心が湧いてきた
「えぇ〜それじゃ俺の事嫌い？」
ドラマの余韻で思考を支配されてる
酔っぱらいの彼女に
俺にしか出来ない、ちょっとしたイタズラ
ハッとしたように視線を向け
俺の頬を両手で挟む
「あきとは、はせがわ先生じゃない
でも、いまは、あきとじゃない」
「…んw？」
「あきとに、もどって！
わたしのあきと…かえしてよぉ」
と言いながら
両手で頬をグニグニしている
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作者名：向日葵 | 作成日時：2022年2月22日 23時
