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145.同じだよ ページ9

不思議そうな顔から
少し困ったような表情になる




視線がゆっくりと
両手で持って膝の上に乗せている
りんごジュースに落ちていった





「じゅんたくんは…あいたい?」





質問に質問で返すなって
いつもなら言い返す所やけど

たとえ泥酔していても
Aのする事には必ず意味がある





「誰に」

「このへやで、ラブラブお泊りした
 元カノさんに」





思ってなかった事を聞かれて
若干動揺する





「………死んでも関わりたくないな」

「しんらつ(辛辣)〜ww」





クスクス笑いながら俺に視線を向ける





「なんでわかれたのぉ?」

「なんでもええやんけ」

「えぇ〜ききたぁい!」

「うるっさいのぉ」

「いいじゃん!おしえてよぉ」





聞き出そうとしとるときに
なんでそんな最悪な記憶の話をせなアカンねん



話さないと先に進まなそうやから
極めて端的に答えた





「……性格の不一致」

「性癖の不一致?」

「なんで『性癖』やねん!
 飲み過ぎて耳おかしなったんか」

「なぁんだ、性格か」

「なんだって、なんやねん!」

「じゅんたくん、キッツイもんねぇ」

「…どういう意味や」

「どうせ正論で理詰めしたんでしょ」





図星を付かれて答えに詰まる





「ほかにはぁ?浮気した?された?」

「してもされてもないわ」

「じゃあ、決定的な理由はなに?」

「……………」





俺の事を利用することしか考えてないやつと
一瞬でも一緒にいた事は
ただの黒歴史


見た目だけは
抜群に好みやってんけどな


あの時もかなり早い段階で
「鍵とカード、絶対渡すなよ」って
流星には釘を刺されたっけな




「まぁええやんけ!
 色々あってモメて別れたんや!
 10年以上前事なんて覚えてへんわ」

「………ふぅん」





聞きたいって喚いたくせに
気のない返事をすると
視線を手元のジュースに戻した




「聞いといてなんや、その反応」




汗をかき出したグラスを
パジャマの袖で拭いてから

ゆっくりと両手で持ち上げながら一口飲んで
また膝に戻す





「…………わたしも、おなじだよ」

「…ん?」





“俺が合わせてるんすわ”

“はぁ?!こっちが合わせとんねん!”





テレビから聞こえる照史の声に
同じタイミングで視線を向けると

ふざけるしげを照史が窘めていた

その様子を見て小さく笑うと
微笑んだまま言葉を続けた





「わたしとあきとも、おなじ。
 性格の不一致。もめて、わかれた
 それ以上でも以下でもない」

146.違う→←144.



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設定タグ:桐山照史 , ジャニーズWEST , 中間淳太   
作品ジャンル:タレント
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作者名:向日葵 | 作成日時:2023年2月10日 22時

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