171.本日の矢 ページ35
はい、本日最初の矢が刺さりました
心臓バックバク
口から出るわ
俺の最高に好きなシチュエーション
完全再現やんけ
体調は
まだまだ万全とは言えないはず
ホンマに辛い時は
相変わらず俺には隠そうとする
それでも
こんな風に甘えて来られたら
嬉しいし
文句も言えないやんけ
昨日の事も
今朝の事も
全部俺の負担にならんように
してくれてるんかもな
やっぱり
お前以上の相手なんて居らへんわ
気のせいなんかやないからな
頬に手を添えると
嬉しそうに微笑んで目を瞑った
愛しくて可愛くて
食べたろか、ホンマ
可愛い唇に触れる前に
俺の中の罪悪感にも声を掛ける
…
なぁ照史
キスくらいええよな
お前も手ぇ離したんやから
そんな覚悟くらいしとるやろ
今後、2人がどうなろうと
照史だけには謝らへんからな
手ぇ離したお前が悪い
今日もまだ
俺のもんや
…
軽く温もりに触れると
彼女から
甘さを含んだお返しが来た
何度触れても胸が高鳴る
お互い
深くはしないけれど
長く甘いキスを繰り返す
好きやで
愛してる
口には出さずにキスに含ませる
まるで受け取ったかのように
彼女からのキスに色が付く
もっと甘くしたくて
俺の気持ちを伝えたくて
上半身を起こして
彼女を包み込むようにキスを落とす
そのタイミングで軽く深さをまとい始めた
息が上がっても
数秒呼吸を整えると
どちらともなくまた唇を寄せる
目が合うと微笑む彼女に
俺の口角も上がりっぱなし
朝の微睡みと共に
最高に甘くて緩い時間に
しばらくのめり込んだ
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作者名：向日葵 | 作成日時：2023年2月10日 22時
