向日葵みたいな君3

95.俺も会いたい ページ2

ステージから見た彼女は
とても辛そうやった

そんな状態でも
安西先生はOKを出している




『いい思い出が出来た』
『心配しないで』
『最後になるかもしれない』


お兄さんがメッセージに載せた言葉




決して良くはなっていない状態が
怖くて怖くてたまらない




でも




「姉ちゃん、照史と目が合ったって！
　思い残す事はないとか言うてる
　
　何言うてんねん！
　感動の再開させたるからな！」




全てを理解した上で
明るく振る舞う流星が居るおかげで
俺もどん底に落ちずに済んでる




「どんなシチュエーションがええかな？

　いきなり会わせる？
　どこがええかなー
　どっちに話す？
　照史にドッキリするか？」




ライブ後のアドレナリンに乗せて
テンション高く話す流星





「まぁそれはまた話そうや
　俺、もう着いたから」

「ほなまた！」


マネージャーに明日の時間を聞いて
先に車を降り
流星に手を降って車を見送る




・




誰も居ない部屋に帰るのが

寂しいと感じるようになってもうた





ライブが終わってしまった寂しさと相まって

弱った姿と
お兄さんの言葉を思い出して

心臓がギュッとなる




ゲストルームのベッドに座り
彼女が置いている
ぬいぐるみを抱きしめる





『淳太く…ん！

　怖いよ…

　死にたくないよ…

　助けて…ｯ

　1人はもう…やだよぉ！』




再会した翌日の事を思い出して
余計心臓がキリキリする


そのタイミングで彼女から
個人ラインにメッセージ




「会いたい」




短い文章に込められた気持ち
滲む視界の中、すぐに返信する




「俺も会いたい」

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