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緑「濁された？」
照史に答えたのと
同じ返答しかせぇへんから
もう一歩踏み込んだ
黄「病院で何か言われたんか聞いたら…
上手く行かないねって
人を想うのも
大切にするのも難しい
守ってるつもりで傷付けてるって
ぼんやりした事ばっかり言うてた」
青「姉ちゃんぽいな」
黄「しんどかったら
照史を頼れって今までも何度も言うた
照史に言いにくいんなら
俺とか流星とかでもええからって
傷付けてるなんて
そんなワケないやろって
…それに返事することは無かったわ」
『早くしなきゃ
延びれば延びるほどに傷付けるのは
分かってる
でも』
黄「そこまで言うと、言葉につまってしもた
少し待っとったら
笑って『そろそろ帰ろう』って
部屋まで送る言うたのに
頑なに断って
俺のタクシーが見えなくなるまで
手を振っとった」
緑「傷付けるって…Aさん何もしてへんやん」
黄「照史が事務所から詰められてるのも
全部自分のせいやと思ってたからな
否定しても
聞き入れなかった」
せや
思い出した
これも言うとこか
黄「私と居たら
照史は一生結婚出来ないって本当？
って聞かれた事あるわ」
緑「いつ？」
黄「アイツの誕生日」
パパラッチから言われたことを
確認しただけやったけど
俺は上手く返事が出来なかった
本当に分からないから
黄「俺がはっきり答えなかった事で
アイツはYESだと認識したみたいやった
分からんもんは分からん
嘘ついても仕方ないやん
それでもあの時
NOって言うべきやったわ」
緑「まぁ…限りなくYESに近いやろな
今の事務所の様子なら」
時間が経過したら分からんけど
今は確実に無理
緑「他にはなんか言うとった？」
黄「照史は絶対いいパパになるから
早く手を離さなきゃって
ちゃんと分かってるから
もう少しだけ待ってほしいって…」
照史は下を向いたまま泣いている
涙を拭った神ちゃんが寂しそうに言う
緑「結婚も子供も望んでる照史が
希望を叶えるためには
自分が居ったらアカンから
足を引っ張りたくないから
諦めてほしくないから
将来的に見て照史が幸せになるために
引いたって事やろ？」
黄「せやな。その選択は違うって…
何も言うてあげられへんかった」
緑「心臓痛すぎる…しんど…」
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作者名：向日葵 | 作成日時：2022年9月11日 3時
