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「ほな、また明日！」
「りゅせくん、今日は本当にありがと」
「明日もデートしよな♪行きたい所決めといてや！」
「ん、ありがと」
「淳太、姉ちゃんの事めっちゃ甘やかしや？」
ニコニコしながらAと話していたのに
急に真面目な顔で俺に言った
「はぁ？甘やかす？w」
「姉ちゃん、ずっと1人で頑張って来たんやから
いっぱい褒めて、いっぱい甘やかせや
せやからモテへんねん」
「な！モテとるわいや！」
「りゅせくんも毎日頑張ってるもんね♪」
彼女が流星の頭を撫でると
えへへと嬉しそうに笑って帰っていった
・
リビングに戻り改めて見渡す
「それにしても…凄い量やな
全部流星が買ったんやろ？」
「一切、お金出させてくれなかったよ
可愛いって言うと即買うから
途中から何も言えなくなったw」
「甘えとったらええねん
そんだけ会いたかったってこっちゃ」
「…そっか」
『最後の自由時間かもしれない』
彼女の為に何かしてあげたい
その気持ちは俺も流星も同じ
すぐに出来るのは
金で買える物は買う事
流星に先手を打たれたな…
悔しいなぁと思っていると
「淳太くん…本当にいいの？
私、今からでもホテル取るよ？」
なんて言い出す
「俺がどれだけ会いたかったと思っとん
ホテルなんて取ったらしばくで」
軽くにらみながら言うと
フフフと笑って
「ありがと。よろしくお願いします」と
深く頭を下げた
…
あくびをした彼女を
ゲストルームへ連れて行く
部屋を分けたのは
自室があった方が落ち着くやろうって事と
俺がゆっくり眠れる場所がないと
駄目だからと言うAの希望
布団に潜り込み
流星に買ってもらった
アザラシの抱き枕を抱きしめる姿は
ホンマにホンマにかわいい
Aの至る所から
流星の香水の匂いがする
最近は違う香水つけとるくせに
今日はAが好きなコレをつける
細かい流星の配慮はすごい
ベッドサイドに座って髪を撫でる
「まだ…仕事？」
「せやな、ちょっと残っとる」
「大変だ…」
顔に寂しいって書いてあるで
流星に甘えていた時とは違う
俺にだけ見せていた空気がまだある事が嬉しい
でも…
こんな時、どう声を掛けるのが正解？
もう照史の彼女ちゃうんやから
俺が遠慮する必要はない
何のラインも無くなると
どうしていいかわからんな…w
甘やかせって言われても…どうしたらええん？
俺、しょうもな！
側に居ったるのが一番かと
「寝るまでここに居るよ」と言うと
嬉しそうに微笑んだ
笑顔が見れたからOKかな
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作者名：向日葵 | 作成日時：2022年9月11日 3時
