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「私はそんな事はしない！絶対！
寂しいんだったら私が相手する！」
「…」
「別に照史の事好きでもなんでもない
でも友達でしょ？！仲間でしょ？！
仲間をコケにされて
黙ってられるかよ！」
胸にズシンと響く
「それに、私は
Aちゃんの事が好きなの
大好きなの！
照史を支えてねって
守ってねって
泣きながら託されたの！
いつかまた会えたら
照史幸せだよって笑って言いたいの！
だから…」
胸ぐらを掴むように
俺の服をギュッと握る
「もっと…自分を大切にしてよ…
Aちゃんが必死で守った照史を
照史自身が守らなくて…
どうすんのよ」
俺の胸に額を当てて
ワァワァと泣き出した
相変わらず強気やけど
涙ながらに
私を抱けと
自分を大切にしろと叫ぶ沙耶を見て
俺はホンマにアホな事をしたんやと
嫌でも叩きつけられる
「沙耶…ゴメンな」
流星の剣幕も
沙耶の剣幕も
それぞれの涙も
淳太君もメンバーもツレも
もちろんAも
みんな俺を想ってくれて
守ってくれている
俺だけが
俺自身を粗末にしとって
そこに悪意が割り込んで来た
なんか、やっとスイッチが入った気がする
前をちゃんと向こうって
表面だけのペラッペラな笑顔やなくて
Aが好きだった俺を見せな
みんなに…恩返しせなあかんな
そんな事を考えていると
いつの間にか泣き止んだ沙耶が
「やっと目ぇ覚めたかバカ照史」
そう呟いて
俺の頬をそれなりの強さでビンタする
「何すんねん！」
「見んな変態！」
「はぁ？！」
「服着るから後ろ向け！」
理不尽過ぎる言葉に笑って背中を向け
顔が見えないからこそ
素直に伝える
「ありがとな」
俺の言葉に返事をするかのように
背中をトントンと叩かれた
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作者名：向日葵 | 作成日時：2022年9月11日 3時
