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沙「何でそんな女に引っ掛かる？！
本当に馬鹿すぎる！
最初から怪しかったのに！」
青「…照史気付いてるん」
沙「まだ言ってないから気付いてない。
だって、その子からさっき連絡来たんだもん
失敗したーwwって笑いながら」
こんな仕事していると
様々な下心のある人達は年中近付いてくる
犯罪行為と
こういう事に巻き込まれるのが怖いから
警戒心の強い照史は人一倍注意してるはずなのに
自暴自棄ってこういう事なんかな
沙「酔わせて慰めて美味しくいただきましたって！
腹立つ！」
向けられた画面を見て
流星の顔がみるみる険しくなっていく
青「なんやその女…芸能界の奴？」
沙「駆け出しのグラドル」
名前を出されても全くわからん
青「そいつは論外やけど…
照史…ええ加減にせぇよ」
沙「ぶん殴って目ぇ覚まさせてよ！
流星くん！マジで！」
青「姉ちゃんがどんな気持ちで…」
流星の腕を掴んで涙目で叫ぶ沙耶ちゃん
拳をギリギリと握る流星
その剣幕に
俺は受けた衝撃の割に冷静を保ってる
黄「失敗って事は…そういう事やんな？」
沙「うん。生理きちゃった残念って言ってるから」
青「何が残念やねん！
ホンマ…色々なんや思てんねん！」
とりあえず
照史の人生ひっくり返る事は
避けられたってことか
翌日、照史としたこと言いふらしてたから
同じ事務所の子が
『沙耶と話題になってる照史とスキャンダル出たら
お前の芸能人生終わるぞ』
って脅しをかけたら静かにしてたらしいけど
こんな爆弾抱えてたとは
他人の人生と命に関わる重い事を
失敗wなんて軽く話すような女
虫唾が走る
そんな女の誘いに乗るほど
メンタルやられてるのはよく分かった
せやけど
これは無い
あり得へん
遅れて来た恐怖で手が震える
その手をきつく握りしめた時
沙耶ちゃんが
落ち着いたトーンで「淳太君」と呼んだ
沙「私がAちゃんから
照史の事を支えてって頼まれたの知ってるでしょ？」
黄「おん」
『消えたい』なんて口にして
あまりにも悲しい涙を流し
それでも笑ってる姿に
頭を撫でる事しか出来なかった
不甲斐ない自分を思い出す
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作者名：向日葵 | 作成日時：2022年9月11日 3時
