315.青side もういい ページ38
姉ちゃんの話を聞かせてほしいと
沙耶さんから連絡が来たのは
照史が休みに入った直後
一緒に居た時間の長い
俺や淳太からも話が聞きたい
写真や動画を見せて欲しい、と。
どこまで話すべきか
淳太と相談してから
指定の店に行ったのに
開口一番
「照史に伏せてる事も全部教えてね
私に聞かせない方がいいとか
思ってる事があると思うけど
全部聞かせて欲しい
照史も私も
聞いて受け止めなきゃいけないから」
そう真っ直ぐ向けられた強い目に
思わず淳太を見ると
俺に視線を合わせて小さく頷いた
そして淳太を主導に
照史に話したときの様に
時系列順に話をした
始まる前から既に潤んでいた
沙耶さんの目から
涙がこぼれるのに時間は掛からなかった
隣に座って
とっくに泣いてる照史は
その細い背中を撫でようと
無意識に上がった自分の手に
少し戸惑った顔をしてから
そっと背中に下ろし、ポンポンと撫でた
全部と言われても
やっぱり知らなくて良いことはある
それでも
姉ちゃんの気持ちは
ブレずに伝えたいから
『真逆』の話も
『大丈夫』の話も
オブラートに包まずに伝えた
何度聞いても
思わず耳を塞ぎたくなる程に
切なくて胸がキリキリする
止まる事無く涙を流しながら
聞いていた沙耶さんは
『沙耶ちゃんの事好き？』
『よかった』
の話をした所で
「もういい…もうやめて」
と泣き崩れた
当事者のしんどさなんて
俺には想像もつかない
ツレの彼女として出会って
どれだけ2人が思い合ってるか
間近で見て聞いて来て
少なからず自分も関わった状態での
切なすぎる別れも目の当たりにして
託されたはずなのに
いつの間にか
お揃いを身に着け
手を繋ぐような関係になった
悪い事では決してないけど
胸は痛いよな
机に突っ伏して
泣きじゃくっていたけれど
しばらくして顔を上げると
涙をごしごし拭きながら
言葉を絞り出した
「2人が別れる原因になったのも
私との写真だった
それなのにまた…
最後の最後まで傷つけて…
私…最低だ…」
「なんでやねん。沙耶は別に悪くな…」
「悪くないわけないでしょ？！
あんな写真見て嬉しいわけない！
傷付かないわけないじゃん！」
フォローしようとした照史の手を跳ね除け
睨みつけながら叫ぶ沙耶さんの表情からは
言い表せない程の後悔が滲んでいる
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向日葵(プロフ) - むつみさん» 嬉しいコメントありがとうございます！まだ少しだけ続きを書いているので、もしよかったらそちらもどうぞ✨本編に続いて涙活話が多いので、読む場所にはお気をつけて…私は電車で下書きしてて泣きそうになりました笑 (10月5日 18時) (
レス) id: b832f9ec57 (このIDを非表示/違反報告)
むつみ(プロフ) - 素敵なお話をありがとうございました。涙が日々止まらず、本当に胸が締め付けられる思いで読んでいました。作者様とこのお話に出会えて大切な彼らを見守って応援していこうと強く思えました。長文、私事で失礼しました。今後も作品楽しみにしています！お疲れ様でした！ (10月5日 4時) (レス) @page48 id: 8b2354446d (このIDを非表示/違反報告)
向日葵(プロフ) - noonさん» コメントありがとうございます！一緒に涙活出来て嬉しいです！しばらく続きというか、サブエピというか、そんな感じのをポツポツと別章で公開しますので、またお時間ある時にどうぞ😊 (8月12日 20時) (レス) @page41 id: 06dabafe54 (このIDを非表示/違反報告)
noon(プロフ) - 嗚咽が出るほど泣きました。主さんの文才に拍手！！！お疲れ様です！！！！これからも作品楽しみにしてます！！！！！ (8月12日 12時) (レス) @page48 id: be78f40dc7 (このIDを非表示/違反報告)
向日葵(プロフ) - 楓さん» 大切な日に読んでくださり、ありがとうございます🙇♀また小話を投下いたしますので、お暇つぶしにいらしてください♪ (8月8日 21時) (レス) id: 06dabafe54 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：向日葵 | 作成日時：2023年7月19日 20時
