294.青side 15:00更新 ページ17
時間ギリギリまで
姉ちゃんの側に居た
床に突っ伏して泣き続ける淳太の背中を
兄ちゃんがそっと撫で
椅子に座らせようと支えると
フラフラと遺影に近づき
壊れそうな程に抱きしめたまま
「ごめんな」と繰り返す
その姿があまりに悲痛で
俺も
照史も
兄ちゃんも
声を掛ける事が出来なかった
淳太が姉ちゃんをどう思っているのか
照史から数日前に聞かれた答えが
目の前の光景な気もするし
違う気もする
そろそろ東京へ戻る時間
どこからかスマホのアラームが聞こえた
俺のか？と
ポケットから出すけど違う
照史も兄ちゃんも
同じ事をしてたみたいで
みんな首を横に振った
自然と淳太に目を向けると
音が止まると同時にポケットへ戻した
遺影を元の位置に戻すと
名残惜しそうに手を離し
一歩下がって
深く深く一礼をした
見てられなくて
その背中に近づき肩を抱いた
黄「時間やな、戻ろか」
涙でぐしゃぐしゃの頬を
ハンカチで拭きながら
さっきまでの泣き声とは真逆の
冷静な声で言った
・
悲しみに落ちる車内の空気を変える為に
いつもの自分のプレイリストではなく
たまにはラジオを付けてみた
聞いたことない声のDJが
学生の恋愛相談に答えている
青春ぶちかましたその内容に
微笑ましい気持ちになりながら
頭の大半を占めている
悲しみを押し込めようと必死だった
『それでは◯◯ちゃんからのリクエストで…』
そんな声をと共に流れた曲で
簡単に涙腺が緩む
“
涙が枯れる事はなくて
こんな姿ばっかり見させてごめん
”
“
独りぼっちの旅に出掛け
寂しかったり辛くない？
”
後ろから照史の泣き声が聞こえてきた
今の状況をそのまま表したような曲に
全員が涙を流しながら聞き入っていた
“
あの日の声がきこえています
あの場所をおもだします
”
“
最後の会話を覚えています
”
“
もう二度と会えない場所
かけがえのない
あなたまたね
”
“
「さよなら」も言わずに別れ
心残りもあるけれど
アナタのことだからきっと
笑って見てるんでしょう
”
曲が終わった直後
淳太が口を開いた
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向日葵(プロフ) - むつみさん» 嬉しいコメントありがとうございます！まだ少しだけ続きを書いているので、もしよかったらそちらもどうぞ✨本編に続いて涙活話が多いので、読む場所にはお気をつけて…私は電車で下書きしてて泣きそうになりました笑 (10月5日 18時) (
レス) id: b832f9ec57 (このIDを非表示/違反報告)
むつみ(プロフ) - 素敵なお話をありがとうございました。涙が日々止まらず、本当に胸が締め付けられる思いで読んでいました。作者様とこのお話に出会えて大切な彼らを見守って応援していこうと強く思えました。長文、私事で失礼しました。今後も作品楽しみにしています！お疲れ様でした！ (10月5日 4時) (レス) @page48 id: 8b2354446d (このIDを非表示/違反報告)
向日葵(プロフ) - noonさん» コメントありがとうございます！一緒に涙活出来て嬉しいです！しばらく続きというか、サブエピというか、そんな感じのをポツポツと別章で公開しますので、またお時間ある時にどうぞ😊 (8月12日 20時) (レス) @page41 id: 06dabafe54 (このIDを非表示/違反報告)
noon(プロフ) - 嗚咽が出るほど泣きました。主さんの文才に拍手！！！お疲れ様です！！！！これからも作品楽しみにしてます！！！！！ (8月12日 12時) (レス) @page48 id: be78f40dc7 (このIDを非表示/違反報告)
向日葵(プロフ) - 楓さん» 大切な日に読んでくださり、ありがとうございます🙇♀また小話を投下いたしますので、お暇つぶしにいらしてください♪ (8月8日 21時) (レス) id: 06dabafe54 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：向日葵 | 作成日時：2023年7月19日 20時
