もっと。【BTS】 (ページ28)

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THIRD～Part7～ページ28

音が、聞こえる。

カチャカチャという音。

視界は暗いままだが、確かに目は空いている。

細い光が入ってきている。

ここはどこだろう。

体を起こそうとするが、ガチャっと音がするだけで手が体の前に回ってこない。

手になにかついているとは分かるが、なんなのかまでは分からない。

今いる場所が暗すぎて見えないのだ。

誰かいるのかと思い、声を出してみることにした。

貴「だれかー……」

「お、やっと起きたんだ。」

聞き覚えのある声。

声が聞こえたのと同時くらいに、目の前が明るくなった。

貴「ユンギ……」

ユンギだった。

貴「何、したの……？」

SU「見てわかんないの？後ろ。」

私は後ろを見ると、なんと手錠がついていた。

これが後ろの鉄の棒に当たってカチャカチャといっていたことに気づく。

貴「まさか、監. 禁……」

思っていたことが口に出た。

SU「感がいいな。当たり。」

そう言って、ユンギが笑った。

その瞬間、恐怖が私を包み込んだ。

貴「はぁっ……ねぇ！出して！話してよ！」

呼吸が荒くなる。

SU「出すと思う？俺の言うことも聞けなかったお前を？」

貴「やだっ……出して……」

SU「うるさい。黙れ。」

威圧感に押されて黙り込んでしまう。

SU「お前はここに置いといて、監視するから。ここにいればお前は好き勝手できないし、俺だけが見えるだろ？」

貴「ごめん、もうしないから……」

SU「だから黙れって！」

ガン、と棚が音を立てる。

鼓動が早まる。

SU「今から、俺の気持ちをわかってもらうからな。」

そう言って、ユンギはカチカチとカッターナイフの刃を出した。