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「っし、帰るぞ!」

「…おう、」

虫の息の連中を残しまた全力ダッシュする。

遠くでサツの警報が聞こえ近づいてくるのがわかった。



「この組はさすがに1人で潰すのはしんどかったから助かった!」
「あぁ?なんか因縁でもあるのかよ」
「…人徳外れてやがったからな」
「ヤクザの時点で外れた奴しかいねーだろ」
「…そうかもしれねぇが、やり方が気に入らねーだけだ。
それに」
「?」


「俺たちの夢なんだ」
「ゆめ?」

「アイツらは身寄りのない子供を金で売ったり犯罪に加担させようとそそのかす連中だった」
「…」
「たぶん、殴った奴の中にも被害者である子もいただろう」
「ああ」
「俺らの夢は天竺だ、汚ねぇ大人に振り回されねぇ国をつくる」


「でっけぇ夢だな、そりゃ」


あの暴力で人を従わせてきたイザナがそんな夢を持っていたとは想像がつかない。

「で、なんでその夢に東卍とモメる要素があんだよ」

「イザナは…自分がトップの器じゃないと、思ってる」
「はぁ?」
「イザナが欲しいのは佐野万次郎だ」
「…さっぱり読めねぇんだが」
「アイツらは兄弟らしくて、」
「はぁ?!」
「本当は初代ブラックドラゴン総長の佐野真一郎の弟だったイザナがそれを受け継いだんだが…」

「…情報が多すぎて頭が追いつかねぇわ」

「だよな!」
「てことは、3兄弟ってことか」
「いや、4兄弟らしい。妹もいるんだと」

「…子沢山だな」
「お前、考えるの放棄したな」








「あいつが捕まって年少で過ごしてる間にブラックドラゴンは東卍にやられて解散してる」
「それは知ってる、」
「んで佐野真一郎は殺された。東卍の奴に」
「え」






「…なんだ、かんだでさ!」
「あ?」
「あいつは弱いんだ!!
本人に聞かれたら殺されるだろうけど!」
「弱くねぇ、だろ」

「いや、弱いよ。あいつは1人じゃダメになっちまうんだ。
頼りになる兄貴がいてこそ、あいつは無敵だった」

「…」

「俺はそんなあいつを支えてぇ、イザナの為なら死んでもいい」

「…そうかよ」




詳しくは分からないが
2人の間には強い絆があるってことはわかった。

21→←19.鶴蝶のトレーニング



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NA - 面白かったです!!!! (2022年12月18日 21時) (レス) @page47 id: 9c547ad202 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:トム | 作成日時:2022年6月19日 22時

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